日本男子高校生全員の胃袋をつかみそうな素敵な提案ですが、倉本さんは若者からのリクエストに頭を悩ませました。そんなとき、高校生たちの目に入ったのは、すでにあった別メニューの「まりも定食」でした。
「まりも定食は、同じように『お腹いっぱいになれるメニューを』と要望する女子中学生のために先にメニュー化していたものです。そのメニュー名を見て『まりもといえば、まりもっこり!』と常連の男子高校生たちが言い始めまして、『なんとか“もっこり”させてほしい』と要望してきたのです(笑)」(倉本さん)
なんとも高校生らしいユニークなノリ!
確かに、北海道阿寒湖に生息する天然記念物「まりも」をモチーフにした北海道ご当地キャラクターである「まりもっこり」は2005年に発売されてから、強烈なネーミングセンスで当時ブームになっていました。
それまでも多くのお客さんの要望に応えてきたという倉本さん。高校生のために、ここでも一肌脱ぎます。そして誕生したのが「男もっこり定食」でした。
確かに……もっこりしている! 見事に高校生の期待に応えた「男もっこり定食」(税込900円)は今や来店する男子高校生のほとんどが注文するという看板メニューになりました。
「メニューの一つでもお客さんがお店で楽しんでいる姿を見るのはうれしいですね」と倉本さんは話します。
しかし、「肝心の『シティーハンター』は?」と倉本さんに尋ねてみると……。
「え? 『シティーハンター』ですか? それは関係ないというか、作品自体知らないですね」
なんと! 肝心の『シティーハンター』は無関係とのこと。やはり、冴羽リョウに調査を依頼していなくてよかったです……。
とはいえ、お客さんとの対話を大切に様々なメニューを生み出してきた店主の倉本さん。「今後も面白そうなメニューはどんどん作っていきたい」と意欲満々。これからどんな魅力的な新メニューが登場するのか、期待は“もっこり”膨らみます!
※ラジオ関西『Clip』2024年5月29日放送回「トコトン兵庫!」より