日本国際博覧会協会は30日、大阪・関西万博の会場・夢洲(ゆめしま・大阪市此花区)にあるパビリオンワールド工区の4地点で、2024年1~3月にメタンガスが1回ずつ検出されていたと発表した。
労働安全衛生規則では、可燃性ガスの爆発下限濃度(爆発限界値を100とする)が30%以上の場合、坑内労働者の安全確保の観点から、労働者の退避、火気等の使用の停止、通風換気等を行うことにしているが、今回検出された最大濃度は、この値の4分の1以下(3~7%)だったという。
このため、博覧会協会は法令上、作業を中止する濃度ではないと判断、工事は継続している。
3月28日、隣接する工区でメタンガスが原因とされる爆発火災が起きている。
博覧会協会は2023年7月~2024年3月、酸素濃度や硫化水素発生の有無を調べるため、会場内の地表付近にある作業用の地下空間260か所で測定していた。4地点は大阪メトロ延伸線工事現場の上部に点在していたという。
博覧会協会は測定データの検証を続け、有識者の意見を踏まえ、6月中に会場全体の安全対策などをまとめる方針。