ここでウラリエが、メールを紹介。あるリスナーは、中国語がある程度話せるため社内通訳をする場面がよくあるという。ただ、通訳が終わっていないうちから次の話をはじめる人が多く、困っているそうで、「同時通訳は、通訳が終わらないうちに次の話がはじまっていることがあると思うのですが、脳の中ではいったいどういうことが起こっているのでしょうか?」という質問がつづられていた。
「これはよくあること」と、田中さん。発言者が話しているタイミングからやや遅れて即座に通訳を行うのが「同時通訳」、発言者が数文話してからまとめて通訳を行うのは「逐次通訳」というそうだ。
リスナーが行っているのは逐次通訳のため、まだ訳し終わっていないのに相手が話しはじめてしまうことや、英語の単語をなんとなく聞き取って思い込みで話しだす人がいることから、「まずは訳すから落ち着いて」と言いたくなる場面があるのだとか。
田中さんが「同時通訳は、特殊な機材を用いて同時進行で訳すため、ある意味楽なんです。通訳以外のところの駆け引きとか、止めなきゃいけないとか、そういうのがない」と説明すると、パーソナリティーの2人は感心した表情で聞き入っていた。
(取材・文=バンク北川 / 放送作家)
※ラジオ関西『Clip金曜日』2024年6月14日放送回より