馬場義郎・神戸税関長が抱負「密輸対策、ビッグデータ活用」神戸空港・国際化、大阪・関西万博にも期待 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

馬場義郎・神戸税関長が抱負「密輸対策、ビッグデータ活用」神戸空港・国際化、大阪・関西万博にも期待

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 7月1日付けで神戸税関の第90代税関長に就任した馬場義郎氏(57)が5日、会見を開いた。

 馬場税関長は東京都出身。慶應義塾大学卒業後、1989(平成元)年に大蔵省(当時)に入省。主に関税業務に携わり、ベルギー、アメリカなど海外赴任は11年。途上国支援にも取り組んだ。

会見で抱負を語る馬場義郎・第90代神戸税関長<2024年7月5日午後・神戸市中央区>

 来年(2025年)4月、神戸空港の国際線チャーター便就航や大阪・関西万博の開幕を控える。神戸では近年、ウォーターフロントの開発が著しい。「こうした時期に着任できたことが嬉しい。税関としてさまざまな貢献ができる」と述べた。

 馬場税関長は、先端技術を活用して貿易の円滑化を図るため、財務省が2020年に打ち出した中長期計画「スマート税関構想」の立ち上げにも尽力した。新型コロナウイルスの水際対策が緩和され、人とモノの流れが、かつての水準が戻りつつあることを踏まえ、「税関で行う手続きのデジタル化を図るうえで、肝となるのがデータ。税関は輸出入申告、運送関係に関する情報が数多く集まる。これらをAIを活用して”ビッグデータ”として駆使できることは大きい」と述べた。

 海外から持ち込まれる違法薬物の摘発が増えている。財務省によると、昨年(2023年)に全国の税関で押収された覚せい剤や大麻など不正薬物は2.4トンにのぼり、8年連続で1トンを超えた。
 神戸税関の管轄は兵庫県をはじめ、中国地方(山口県を除く)、四国地方の9つの県と広範囲で、全国の税関の中でも長い海岸線(約7,100km)を有する。このため、密輸に関するリスクも高いとされる。
 馬場税関長はこうした状況を踏まえ、「検査機器の活用はもちろん、これまで蓄積されたデータを活用したい」と水際での取締りの強化に努めたいとした。

神戸ポートタワーの塔頂部に設置されていた「PORT OF KOBE」の看板文字が、2024年4月に神戸税関南側の芝生広場でモニュメントとして復活

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