中国で生まれた武術であり、スポーツ競技としても行われている武術太極拳で、日本のトップの1人として実績を残した元代表選手が、ラジオ番組で元アスリートらと対談。武術太極拳を始めたきっかけや影響を受けたものなどを明かしました。
武術太極拳元日本代表の別当響さん。アスリートに特化したビジネススクールでともに学ぶ間柄でもある元社会人サッカー選手の久保卓馬さんから、次のような質問を受けます。
「カンフーや武術って、男だったらけっこう憧れるもの。ブルース・リーやジャッキー・チェンを見て真似をしたことがあるが、(子どものときは)そんな習い事があるのをまったく知らなかった。(武術太極拳を)やるきっかけは何だったのか?」(久保さん)
この問いに対して、「幼少期に、母親の意向で武道を習うことになった」と答えた別当さん。母の同級生がコーチをやっている教室に、当初は空手だと思って入ってみると、実際は武術太極拳だったそう。それでも、もともと仮面ライダーやウルトラマンが大好きで決めポーズをよく真似ていたこともあってか、武術太極拳の型をやってみると適性があったようで、「やる?」というコーチの進言を受けて5歳からその道に進むことになったと述べていました。
ジェット・リーやブルース・リー、ジャッキー・チェンといったカンフースターやカンフー映画のことも知らず、競技をはじめてからも、気になっていたのは現代のアニメや特撮作品。
「アクションとかにだんだん武術が取り入れられてきているのを見て、『これ、真似できるかな』と。僕は特に『るろうに剣心』が好きで、自分ができるんじゃないか、やってみたいなっていう気持ちがすごくあって、自分の演技に反映させたりはしていました」(別当さん)
一方、保育士でもある別当さんは、3人の子どもをスタジオに同伴していた久保さんに「子育ての方針」について尋ねました。
「この(収録)現場に子どもたちがいるが、すごくいい子たち。ちゃんと待てるし、(一番下の)妹ちゃんを、お兄ちゃんとお姉ちゃんがしっかり面倒を見ていて、めちゃくちゃ賢く感じる。(親として)どう子育てに関わっているのか」(別当さん)
「なにもしていない」「(子どもたちとの関係は)友だちみたいな感じ」という久保さんは、「父ちゃんがあまりしっかりしていないから、逆に子どもたちがしっかりしているのかも」と冗談交じりにコメント。
ただし、現役時代は、長男が3歳くらいまではほとんど家にいられないなど、子どもと触れ合う時間が限られていたそうで、ネクストキャリアを歩むいま、「やっと関われているのかな」と、子どもと過ごせる時間の貴重さを実感。
それとともに、「奥さんがすごい。バレーボールの元社会人選手だったから、アスリートの生活や心情を理解してくれて、家庭を支えてくれた」と、最愛のパートナーへ感謝の思いを述べていました。