台風など災害時のエアコン使用 室外機が転倒・浸水しても「自分で復旧はやめて」とメーカー | ラジトピ ラジオ関西トピックス

台風など災害時のエアコン使用 室外機が転倒・浸水しても「自分で復旧はやめて」とメーカー

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 猛暑の今夏も大型の台風が次々とやってくるなど、心配な状況が続きます。災害に備える中で、意外に見落としがちなのが「エアコン」です。特に、室外機の取り扱いに注意を払う必要があります。大阪の大手エアコンメーカー・ダイキンの発信する情報をもとに、同社の担当者に注意点を聞きました。

 ダイキンでは、公式サイトの中に、「災害時における室外機トラブルの困りごと―地震や台風、大雨による室外機トラブルと対処法-」というページを設けて、公式サイトやSNSを通じても災害時のエアコンの注意点を告知しています。

◆災害時に想定される影響

 台風による暴風をはじめ、地震や大雨などの災害時には、室外機に問題がなくても、物体の落下や飛来、衝突など、周囲からの影響を受ける可能性があるといいます。

◆心配な「転倒・浸水」 その際のNG行動

 とりわけ、心配なのは、室外機の転倒や浸水。もともと置いてあった位置から大きくずれて投げ出されるように横倒しになったり、ベランダに置いていた室外機が落下したり、豪雨などで水浸しになったりするなど、破損や移動(位置ずれ)等でエアコンが使用できなくなるケースが想定されます。

(画像提供:ダイキン工業株式会社)
(画像提供:ダイキン工業株式会社)

 そのとき、室外機を自分で起こしたりして立て直すのは、かえってよくないそう。その理由は、「室外機の転倒により室外機と室内機をつなぐ冷媒配管に負荷がかかり、その時にできた亀裂や穴から冷媒が漏洩する可能性がある」とのことです。

(画像提供:ダイキン工業株式会社)

◆復旧後は連絡必須…漏電・発火の恐れも

 電気が復旧していない状態ではエアコンの動作確認はできないため、復旧後の連絡が必須とされています。そして、室外機が浸水した場合、漏電や発火の恐れがあり、エアコンの使用をすぐに中止し、室内機の電源を抜くかブレーカーを切ることも欠かせません。

 こういった室外機のトラブルがあった場合は「お使いのエアコンの販売店に相談を」と呼びかけています。

(画像提供:ダイキン工業株式会社)
(画像提供:ダイキン工業株式会社)

◆SNSで散見される情報の真偽

 昨今、SNS上では「暴風時にエアコンを使うと、室外機が壊れるおそれがある」という注意喚起の話題が注目を集めています。実際にはどうなのでしょうか。ダイキンの担当者によると、「弊社では、様々な環境下を想定した品質テストを実施しておりますが、どれくらいの強風で注意した方が良いなどの具体的な基準は設けておりません。不具合等がございましたら、お使いのエアコンの販売店、またはメーカーへご連絡・ご相談ください」とのことでした。

(画像提供:ダイキン工業株式会社)

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 エアコンの室外機については、普段から▼風向きを考慮した設置、▼コンクリート製の置台の使用、▼防振マットの装着など、日ごろからの転倒・移動防止対策は必要と、担当者。ただし、「エアコンに不具合が起こる場合はございます。(室外機の内部の掃除などを含めて)ご自身でなにかするのはおすすめしていません。それが原因で不具合になる可能性がありますので、(不具合の際は)専門の業者にみてもらうことをおすすめします」とプロによる判断を薦めていました。

※参照
ダイキン公式サイト
「災害時における室外機トラブルの困りごと―地震や台風、大雨による室外機トラブルと対処法-」


◆リンク
ダイキン公式サイト
災害時における室外機トラブルの困りごと―地震や台風、大雨による室外機トラブルと対処法-



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