斎藤元彦・兵庫県知事のパワハラなどを告発した文書問題を受けて、日本維新の会は9日、斎藤知事に対し辞職と出直し選挙を求める申し入れを行った。
この日は、兵庫維新の会の片山大介代表と、県議会「維新の会」の議員らが、兵庫県庁を訪れ、服部洋平副知事に文書を手渡した。
文書は、日本維新の会・馬場伸幸代表、兵庫維新の会・片山大介代表、維新の会兵庫県議会議員団・岸口実団長の連名で、「県民の民意を得て行政施策を動かしていくことは政治家たる知事の責務です。大局的な見地に立った、斎藤知事の賢明な判断を強く望みます」としている。
申し入れの後、片山氏は、「文書問題の真相は百条委員会、第三者機関で調べるべき。ただこれまでの（知事の）発言は県民の理解を得られるものではない。県政を修復し前に進めるのであれば、民意を問わなければならない」と話した。また自民党とはスタンスが違うとも話し、「百条委員会は、知事を糾弾するような、知事を辞めさせるようなやり方になっている。公平・公正に真実を解明してほしい」とした。
また「出直し選挙に斎藤知事が出馬する場合、支援するのか」との質問に対し、片山氏は「結論には至っていない。これまでの県政改革に対する評価をしないといけない」とし、さらに斎藤知事が辞職を受け入れない場合は、不信任決議案の提出についても考えると話した。
一方、3年前の選挙で支援を受けた、「維新」からの申し入れを受け、斎藤知事は、「真摯に受け止めている。百条委員会に2回出席し、自分なりの考えや認識を伝えてきた。県民の皆さんに十分伝わったかというと不十分かもしれないが、自分なりの言葉で懸命に伝えたつもり。9月議会も間もなく始まる。物価高騰対策など補正予算の最終調整を行っている。県民生活をしっかり支える施策をやっていくことが大事。来年度予算についても議論している。県として、県民の生活、安全安心な社会をつくっていく。それを進めていくことが大きな役割だと思う」と話し、辞職に関しては否定した。
また、知事が辞職を受け入れない場合、自民党など、維新以外の各会派も不信任決議案の提出を検討しているが、これらについて斎藤知事は「これからの話だ」として、現時点でのコメントは控えるとした。
