16日(月・祝)夜、メリケンパークが“タンタンカラー”に染まる―。多くの人に愛され、今年3月に死亡した神戸市立王子動物園(神戸市灘区)のメスのジャイアントパンダ「タンタン」を追悼する催しが、16日を中心に神戸市の各所で行われる。同日はタンタンの誕生日。
タンタンは2000年7月に中国から来神。短めの手足、おっとりした性格から“神戸のお嬢様”と呼ばれ、24年にわたって動物園の人気者として、また阪神・淡路大震災の復興のシンボルとしても親しまれた。2021年に心臓疾患が判明し、日中の専門家チームが合同で治療に当たったが、3月31日に死亡。国内最高齢の28歳だった。
メリケンパークでは、16日の日没から午後11時半にかけて、タンタンにちなんだライトアップを実施。パーク内のオブジェ「BE KOBE」と神戸海洋博物館を白と黒のパンダカラーで、神戸ポートタワーをタンタンが好んで食べたササ・竹カラーの緑色で輝かせる。ハーバーランドでは、午後5時半から11時半にかけ30分に1回、モザイク大観覧車に「ありがとうタンタン」などのメッセージを3分間表示する。
また同日、ミント神戸などにある三宮周辺のデジタルサイネージで、在りし日の姿を捉えた15秒の映像を流すほか、市役所1号館1階やハーバーランドのハーバービジョンでは約4分半のメモリアルムービーを放映する。
さらに、動物園近くの水道筋商店街や灘駅前商店会の店頭、三宮センター街で当面の間、タンタンの写真を入れたバナーやのぼり旗、ポスターを掲出。動物園内のパンダ館でも写真や年表、パンダの研究成果などを紹介する展示を行う。
王子動物園の宮路和宏・運営担当係長は「誕生日という節目のタイミングでタンタンを思い出してもらって、皆さんそれぞれの気持ちを向けて追悼してもらえたら」と話している。
※バナーの画像はいずれも神戸市提供。