時のまち・兵庫県明石市。日本標準時子午線である東経135度経線の真上には、時と宇宙の博物館である「明石市立天文科学館」がたたずんでいます。
施設の目玉ともいえるプラネタリウムでは、日本最古の投影機で星空を映します。さらに、録音ではない学芸員の“生解説”でプログラムを楽しむことができます。
プログラムは月替わり。9月は29日の日曜日まで、一般投影として「源氏物語と月」が上映されています。
いつもと違った角度から源氏物語を楽しめるこのプログラムについて、同科学館学芸員の沖中さんは「源氏物語全54帖のうち、第13帖の舞台は明石です。主人公の光源氏はその中で、お月見をしたり和歌を詠んだりしています」と説明。「秋の季語ともなっている月。そんな秋の月と源氏物語について解説します」と話しました。
また、同科学館は動画配信にも積極的です。年に2回、施設の14階から望む鉄塔のアンテナと夕日が重なってパンダの顔のように見える「夕焼けパンダ」も、ライブ中継を行っています。沖中さんは「現地には来ることが叶わなかった方たちとも、オンラインでなら一緒に楽しむことができる」と、動画配信に力を入れている理由を説明しました。