パリ・東京・大阪のモダンアート競演 大阪中之島美術館「TRIO」展 3作の化学反応やいかに⁉ | ラジトピ ラジオ関西トピックス

パリ・東京・大阪のモダンアート競演 大阪中之島美術館「TRIO」展 3作の化学反応やいかに⁉

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「夢と幻影」には、半裸の女性を背中に背負った巨大なウサギのような動物が、天地逆さまの場所にいたり(マルク・シャガール『夢』1927年、パリ市立近代美術館)、色とりどりの蝶が雲の上で舞ったり(三岸好太郎『雲の上を飛ぶ蝶』1934年、東京国立近代美術館)、不気味な雲が空を覆う中、草木一本生えていない大地の上に女性が1人座っていたり(サルバドール・ダリ『幽霊と幻影』1934年ごろ、大阪中之島美術館)と、この世ならぬ世界が広がる。そこはかとない死の気配という共通性によって、3作が地続きとなり、それぞれの作品にさらなる奥行きが生まれたことを感じさせる。

トリオ<現実と非現実のあわい>
トリオ<夢と幻影>

 絵画以外にも、バラが封じ込まれたアクリルの椅子、ガラスで密閉された鳥かご、折り紙を丸めてホチキス留めした工作(「日常生活とアート」)の立体作品トリオなどを展示。

 大阪中之島美術館の高柳有紀子主任学芸員は「各館のコレクションの魅力を最大限使いたいという思いから、トリオという手法が採用された。自由な発想で組まれているので、一見かけ離れたものもある。このような機会がなければ、隣に並ぶことはない作品もあっただろう。それぞれを比較したり、他の人の意見を聞いたりしながら、お気に入りのトリオを見つけてもらえたら」と話した。

トリオ<日常生活とアート>。手前の椅子は、倉俣史朗《Miss Blanche(ミス・ブランチ)》デザイン1988年 製作1989年、大阪中之島美術館

◆「開館3周年記念特別展 TRIO パリ・東京・大阪 モダンアート・コレクション」
会場 大阪中之島美術館 4階展示室 〒530-0005 大阪市北区中之島4-3-1
会期 2024年9月14日(土)~12月8日(日)
休館日 月曜日(9月23日、10月14日、11月4日は開館、翌火曜日は休館)
開場時間 10:00~17:00(入場は16:30まで)
観覧料(税込) 一般2100円、高大生1500円
問い合わせ 大阪市総合コールセンター 06-4301-7285

展覧会公式サイト

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