斎藤元彦・兵庫県知事のパワハラ疑惑などをめぐる告発文書問題で、定例議会が開会した19日、県議会の全会派が斎藤知事に対する不信任決議案を提出、同日午後に採決され、全会一致で可決された。
戦後、知事への不信任が決議されたのは、岐阜県(1976年)、長野県(2002年)、徳島県(2003年)、宮崎県(2006年)の4件。
岐阜と宮崎では辞職、長野と徳島では失職を選択して出直し知事選に立候補した。このうち、長野の田中康夫氏は再選された。
議会を解散する場合は、40日以内に県議会議員選挙が行われ、失職した場合は50日以内に知事選挙を行わなければならない。
議会閉会直後、斎藤知事は「全会一致の不信任決議。今の状況を招いているのは、私に結果責任がある。これまで3年間、ご協力、ご理解いただいた議員の皆さま一人ひとりに、心から感謝している。これまで改革を進め、新しい時代に向けての取り組みを自分なりに続けてきた。一方で不信任決議が可決されたという事実については、重く受け止める。(今後の進退については)大変重い議会側の選択であると同時に、私にとっても大変重い判断になるので、これからしっかり考えていく」と述べるにとどめた。
また、その時期について、「兵庫県にとってどういうことがこれから大事なのかということを考えながら、自分自身の心の中を問いながら考える。不信任決議は可決されたばかり。タイミングはいつとは言えない」と明言を避けた。