テレビで生中継される決勝戦がいまや年末の風物詩の一つにもなっている、漫才頂上決戦『M-1グランプリ』。今年もすでにその戦いがスタートし、多くの漫才師たちが王者を目指してしのぎを削っています。その中で、ひと際目立つコンビが1回戦の舞台で躍動しました。
そのコンビとは、兵庫県福崎町の“非公式”キャラクターである「河童のガジロウ」と、今年の4月に町役場へ入庁したばかりのカンエイさん(25)で結成された、『ガジカン』。コンビ名は、2人で決めたそうです。
誕生のきっかけとなったのは、カンエイさんが勤める福崎町地域振興課内で上がった“ある話題”。ガジロウをもっと認知してもらう案の一つとして、「M-1に出場する」というアイデアが出たことを皮切りに、先月(8月)から活動を開始しています。
異色コンビの推しポイントについて、カンエイさんに話を聞きました。
「やはり、ガジロウの見た目ですかね。出てきたときのインパクトは大きいと思います」
さらに、相方については「“怖い”というよりも“会いたい”と思ってもらえることが多いです。地域の方にも愛されているな~と日々感じています」とコメントする、カンエイさん。漫才を通じて町外の人にもガジロウの魅力を伝えていきたいといいます。
9月18日に大阪・心斎橋のSPACE 14で開催された『M-1グランプリ2024』1回戦に臨んだ、ガジカン。2人はこの日に向けて、役場庁舎内の空き部屋を利用して練習してきました。ガジロウはしゃべることができないため、漫才の流れが止まらないように「スピード感」を意識したそうです。
迎えた本番当日。カンエイさんは「今までで一番良い漫才ができました!」と、この日の漫才を回顧。お客さんにも、最初はびっくりされたものの、徐々に笑ってもらうことができたと胸を張ります。
気になる結果は、インスタグラムのライブ配信でアナウンスされました。そこに、ガジカンの名が! 自分たちのエントリーナンバーが発表されたときは、「本当に呼ばれたんだろうか?」と驚いたそうですが、コンビ名まで聞いて、 1回戦通過が叶ったことへの実感が沸いたと述べていました。