ラジオパーソナリティーやタレントとしても活躍するシンガーソングライター近藤夏子のニューシングル『スキライク』が、10月4日(金)にリリース。自身が担当するラジオ番組『Clip』で、楽曲に込めた思いについて語った。
近藤夏子が作詞作曲を行った、ニューシングル『スキライク』。アレンジは、鍵盤奏者、作編曲家、サウンドプロデューサーとして活躍するほか、高橋優、キタニタツヤ、ヨルシカをはじめとした多数のアーティストのレコーディングやライブサポートを行う平畑徹也が担当した。
近藤ならではのパワフルな歌声に、今だからこそ出せる大人っぽさを加えたジャジーな楽曲となっている。
タイトルの『スキライク』は、「好き」という意味を持つ「スキ」と「ライク」から成り立っているが、よく見てみると間に「キライ」が入っている。
これまでの楽曲制作では、歌詞に思いを込めて作ることが多かったという近藤。今作においては「歌詞というより曲を重視したかった」と話し、「耳なじみの良さを意識して、五感を大事にしようと思って制作した」ことを明かした。
メロディは15分ほどで作り、歌詞についてはレコーディングに向かう新幹線で書き上げたという。「1度も声に出して歌わないまま、頭の中で音を鳴らして作った」そうで、その理由は決して時間がなかったからではなく、「瞬間に思いついたことを書きたいと思って、バーッと書きました」と制作秘話に触れた。
歌詞には、自身の身近にあったストーリーを盛り込みたいと考えたため、姪とのエピソードをつづったという。
「『どちらにしようかな? 天の神様の言う通り』という歌詞からはじまるんですけど、姪っ子と買い物に行ったとき、2つの服のうちどちらを買ってもらうかを決めるのに、『どちらにしようかな、天の神様の言うとおり』で決めようとしていたんです。結局、それで決まったほう(の服)を見て、納得いかない顔をしたんですよ。その姿を見て、『これを歌詞にしよう』と思ったんです。『天の神様の言うとおり』と言いながら、『自分のなかで答え決まってるやん!』って。だから、歌詞の最後は『どちらにしようかな? 自分様の言う通り』という締めくくりなんです」(近藤)
子どもに限らず、実は自分のなかで答えは決まっているのに「どっちがいいと思う?」とアドバイスをもらったり、花占いで決めたくなる人は多い。
近藤は、そんな人たちへの思いとして、「神様に聞くんじゃなくて、自分のなかに答えはあるんじゃない? それでいいんだよ! スキ・キライではなくて、スキもキライも『ライク』だということを、『スキライク』というタイトルに込めた」と語った。
今作では、ジャケットにもこだわりが詰まっているという。1980年代を彷彿とさせるジャジーでかっこいい雰囲気の楽曲で、レコードの「プツプツ」というノイズ音が似合うサウンドであるため、レコードをイメージしたジャケットに仕上げたのだそう。
ジャケット上部に書かれている英文は、近藤のプロフィールになっている。実は、楽曲のなかにもこの自己紹介のフレーズが組み込まれているそうで、「耳をこらしてもすべてを聞き取るのはなかなか難しいけど、細かいところも意識して聴いてみてほしい」と呼びかけた。
ちなみに、自己紹介フレーズの声は、楽曲のアレンジを行った平畑のものだそう。ピアノ演奏とともにレコーディングをしたのだという。