先日、新潟と群馬の2県にまたがる巻機山(まきはたやま)に挑戦した桑村さん。「ロフストランドクラッチ」という金属製の杖を使い、腕の力で体重を支えて登っていくそうで、「肩とか首とかにかなり負担がかかるんで、山を登ってて1番しんどいのはやっぱり腕ですね」と解説しました。
巻機山挑戦の際には、泥状の地面で杖がすべり、6時間で登頂予定だったところを2時間オーバーしたそうで、「ここは無理するべきではないなと思って、そのまま8合目から引き返して下りました」と苦労を語ります。
今年9月に発売された著書『片足で挑む山嶺』(幻冬舎)でもこれまでに登った山について触れており、現在、100座のうち71座に登頂。3年後の完登を目指しているそうです。
登山をはじめたときには既に百名山への挑戦も決めていたそうで、「どんな山があるか分からないけど、とりあえず皆さんが目標にしている百名山に登ってみようと(思った)」とコメントしたうえで、当時の心境について詳細に語りました。
「そのときに調べたんですけど、片足で百名山に上った人がいないというか、普通の山を片足で登ってる人もいなかったんですよ。だから、みんなやっぱり諦めてるのかなと思って。で、『登れる』という道を作るのも自分の仕事かなと。登ろうと思えば、どの山でも登れる。それを証明しようと思いました」(桑村さん)
「自身が山に登ることでどのようなメッセージを伝えたいか」と尋ねられると、桑村さんはこのように回答しました。
「何かを感じてもらえるのはすごくうれしいことなんですけど、登っていること自体はもう、自分のために登っているんであって。神様からもらった天命を全うするために、いまは、百名山という目標に向かって登っている途中で、登れるかどうかはわからないですけど、やってみないと。ただ、自分がやって足跡を残していれば、これから出てくるチャレンジャーの人がそれを見て『頑張ろうか』というふうに感じられると思うので」(桑村さん)
※ラジオ関西『Clip木曜日』より