また別室では、同チームのメンバーが登壇、3年間のプロジェクトを振り返る報告会が開かれた。神戸市環境局資源循環課の井関和人課長は「神戸市では何にリサイクルするために何を集めるかという発想で『まわり続けるリサイクル』に取り組んでいる」と述べ、これまでの市民の協力に謝意を示した。その上で「さらに回収量を増やしたい」と、あらためて協力を呼び掛けた。
プロジェクトの指南役で、ごみ問題に取り組むNPO法人「ごみじゃぱん」(神戸市灘区の神戸大学内)の石川雅紀代表理事は、特定の複層フィルムが貼り付けられた構造の詰め替えパックは、プラスチックにリサイクルすることが難しく、選別や異物を取り除く手間もかかると説明。それらの問題クリアに向けた努力とともに、「同分野で競争している企業が協働し、1つのもの(詰め替えパック)を集めている。世界的にも例がない取り組み」とたたえた。ただ、回収が定着している店舗がある一方で、一般市民の認知度は低いと指摘。「もっと皆さんのお力を」と要望し、「(取り組みを)神戸から全国へ広げていけたら」と期待を寄せた。