「心臓の速さと同じといわれる曲を使用することで、緊急時も落ち着いてリズムを取ることができる」と、岸野さん。「歌を使用することによって、歌詞の1番は自分(が心臓マッサージをして)、2番からは次の人……というように、交代のタイミングにもなる」と説明しました。
ポイントとなるのは、曲の速さを表す「BPM」。1分間に何拍あるかを表す数字で、心臓マッサージにはBPM100〜120がおすすめなのだそう。
有名な曲だと、SMAP『世界に一つだけの花』(BPM99)や、ビートルズ『オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ』(BPM113)などが挙げられます。
同イベントは隅田公園で開催されましたが、岸野さんは「いろいろなところでやってみてほしい」と話します。イベントに参加する以外にも、自宅でも曲を流せば枕などを使って練習することも可能です。
もちろん、緊急時なんてないほうがいいのですが、もしも目の前で人が倒れてしまったら……。いざというときに動けるよう、普段から練習しておくことが大切ですね。
(取材・文=洲崎春花)