平田オリザさん(劇作家・演出家)のラジオ番組(ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』)に、「新開地アートひろば」広報の坂本進吾さんが出演。2023年にリニューアルした同施設の新たな取り組みや、今後の展望について語った。
1996年に開館した「神戸アートビレッジセンター」が昨年、「発表施設」「練習・制作施設」「無料開放スペース」の3つからなる「新開地アートひろば」として生まれ変わった。
なかでも大きく変わったのが、1階の無料スペース。小学生まで(未就学児)の子どもたちとその保護者を対象とした屋内の公園「てててパーク」では、絵本やおもちゃを使って自由に遊ぶことができる。授乳室も設置されているため、小さな子どもがいても安心だ。
毎月の取り組みとして、アーティストやひろばスタッフとダンスを踊ったり、絵を描いたりして楽しむイベントも開催されており、好評を博している。
カフェスペース「はっちゃんの台所」では、ランチメニューとともに午後6時以降に提供されるアルコールも人気。地元住民の憩いの場として定着してきたという。
新開地アートひろばでは、さまざまな形の“あそび”をアーティストとともに創造し、“あそび”を通じて家族で文化芸術に触れることができるイベントを展開。この夏には、施設をお化け屋敷に見立てた『新開地おばけひろば』が開催され、多くの親子が訪れた。
11月17日(土)からは、大阪府出身の絵画アーティストによる『野原万理絵展~絵画になるまで~』が開かれる。
ギャラリーの展示空間をアトリエに見立て、青森や神戸の塩屋浜をはじめとした日本各地の海岸で収集した石を使い、来場者とともに絵画の一部を制作するワークショップも行われる。会期中はアーティストの野原さんが滞在する日もあり、メインの絵画は会期中に描かれる予定だという。
「ワークショップに、ワンドリンク付き! ライブハウスみたいでユニークですね」と平田さんが興味を示すと、同展覧会の魅力について、坂本さんはこのように語った。
「作品が大きく変化する様子もお楽しみいただけると思います。単なる展示だけではない、複合文化施設ならではの特長と、アーティストの個性をいかした多彩なあそび場にご期待ください」(坂本さん)