捜査本部は、女児の負傷状況など総合的に鑑みて殺意を認定した。
捜査関係者によると、勝田容疑者と女児は面識がなかったという認識だが、今後はその真偽も調べるという。
■任意聴取では認めていたが…一転黙秘に
犯行当時、勝田容疑者は女児の自宅から北東に5〜6キロ離れた場所に居住し、土地勘があったとみられる。たつのの事件と犯行手口が酷似しており、今年5月からの任意聴取で、たつの、加古川両事件への関与を認めていた。
捜査本部は、客観的な状況と矛盾がないことから、勝田容疑者の供述の信用性は高いと判断し、逮捕状を取った。
幼い命が奪われ、犯人逮捕まで17年という年月を要した。発生から今年10月までに568件の情報を受理し、のべ5万4260人の捜査員を投入した。
■「絶対に風化させてはならぬ。何年経っても、必ず検挙する使命感で」捜査第一課長の思い
柱谷捜査第一課長は、事件発生から1年半後の2009年春から2年間、加古川署の刑事第一課長としての勤務経験があった。こうしたことも踏まえ、「ご遺族をはじめ、関係者への度重なる聴取により不快な気持ちを強いることになったのは申し訳ない気持ちだったが、皆様のおかげで逮捕に結びついた。結果としてご遺族の無念、不安を晴らすことができ、地域住民にとっても不安を解消し、安心して生活できる環境とするために、絶対に風化させてはならない事件であり、何年経っても、必ず検挙する使命感で全力で捜査に当たってきた。被害者のご冥福を祈り、全容解明を進めたい」と話した。
勝田容疑者が黙秘に転じたことにより、任意聴取での供述の信用性が、公判で大きな影響を与えるため、捜査本部は慎重に裏付け捜査を進め、動機などの詳細を詰める。