女子サッカーの「2024-25 SOMPO WEリーグ」は、11月30日と12月1日に第11節が行われ、前節まで首位をキープしていたINAC神戸レオネッサは、1日のセレッソ大阪ヤンマーレディースとのアウェイ戦で1-2と逆転負けし、今季リーグ戦初黒星を喫しました。この結果、勝点は24のまま、暫定2位に後退。同節で勝利して勝点を25に伸ばした日テレ・東京ヴェルディベレーザに首位の座を明け渡しました。
INAC神戸はセレッソ戦で、試合開始早々の4分にMF成宮唯選手のゴールで幸先よく先制しましたが、12分と16分に続けて失点。その後、反撃に出るも、相手GK山下莉奈選手の好守などもあり1点が遠く、公式戦でセレッソに初めて敗れました。
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ラジオ番組でこの一戦を振り返った元なでしこジャパンの川上直子氏は、「セレッソは得点を決めてからも、やることは変わらず、どんどん前から来ていた。INACは先制したが、そこにつきあわずボールをまわすなど、1つ余裕を持った戦いをしてもよかったのでは」とコメント。
また、INAC神戸の1失点目のところで、前節と同じく左サイドから崩されたことについては、「3バックのとき、両サイドのところに、DFの真ん中がカバーにいくのか、それとも、もう1枚、前の選手に帰ってきてほしいのか……その辺で一瞬、パッと見合っているシーンがあるのかな」と、守備面の課題をピックアップした川上氏。
相手と交錯して負傷したINAC神戸DF井手ひなた選手への対応で、1失点目後、少し試合が止まっていたところにも着目し、「失点した後だったので、井手選手を心配して集まってくるのはいいが、それと同時に、ちょっと一回みんなで集まって、なんかあってもよかったかなと。意思(統一の)確認というか、追い付かれたけど、まだ早い時間だったので、みんなで『ここからどう戦うか』というの(話し合い)があってもよかったんじゃないかと思う」と、持論を述べていました。
WEリーグ戦は未消化試合をのぞいて中断期間に入り、ここから来年1月にかけては、カップ戦の期間に。INAC神戸は1週間後の12月8日、「2024-25 WEリーグ クラシエカップ」準決勝第2試合で、アルビレックス新潟レディースと対戦します。
今季最初の対戦ではWEリーグ第7節でINAC神戸が新潟Lに3-0と勝利していますが、新潟Lはその一戦以降の最近の公式戦5試合を4勝1分け負けなし。前節もノジマステラ相模原にアウェイ戦で、FW滝川結女選手の2ゴールにより2-0と勝利し、勢いよくリーグカップ戦に乗り込んでくるだけに、INAC神戸にとっては難敵との試合になるでしょう。
初のWEリーグカップ制覇を狙うINAC神戸のここからの戦いについて、「セレッソ戦の敗戦をどういかすかが一番大事」という川上氏は、「調子のいい選手を警戒しつつ、『こうなったときはこうしよう』というような自分たちの決まりごとや“戻れる”(原点回帰できる)ところをもう1回確認すること。たとえば先制されても、『自分たちはこうやっていくんだ』と、全体の意識が一緒になるといいのではないかなと思う」と、オーガナイズの重要性を改めて説いていました。
8日の「2024-25 WEリーグ クラシエカップ」準決勝は、第1試合(サンフレッチェ広島レジーナvs.三菱重工浦和レッズレディース)が正午から、第2試合が午後3時45分から、それぞれキックオフ予定。会場はどちらも長崎のピーススタジアム(PEACE STADIUM Connected by SoftBank)です。