(6)【初上陸】ブルガリア「ラ・フェーブ」~小さな1粒に無限の宇宙~
試食のポップコーンを食べた瞬間、言葉を失ってしまうほど心を動かされた。なぜなら、チョコレートで今まで感じたことがないほどの重層的な味わいと食感に、この小さな一粒に、無限の宇宙を感じたからである。かじってみるとほろっと柔らかくしっとりした質感で、かめばかむほどポップコーンの香ばしさ・プチプチの食感が楽しめる。口の中でチョコレートと合わさり、ほどよい塩味がアクセントに。現地の素材を使いながら、ショコラティエの自由な発想とアイデア、捻り、何層にもこだわりが重ねられた絶品のアソートは、まさにローカルのぜいたくが詰まっている。
バイヤー歴28年のみりさんは、カカオショックを受け、チョコレートへの特別な思いを語る。
「チョコレートは芸術品であり、文化であり、クリエイティブな唯一無二の存在。まだまだ続いてほしい、続いていかねばならないと改めて感じました。チョコを愛する全ての人とカカオの未来を考えていきたいです」。
食べる人、作る人、育てる人、そして届ける人……関わる人みんなが幸せになるような取り組みでありたいという思いからスタートしたのが今企画。掲載されているすべてのチョコレートの販売価格の約1%は「LOVE&THANKS基金」として、カカオの生産地ガーナの児童労働をなくす活動に拠出される。
詳細はデジタルカタログと特設サイトに掲載されている。
(取材・文=津田明日香)