子供から大人まで幅広い世代に愛される唐揚げ。“おいしいものは糖質と脂質でできている”とはよく言ったものですが、年齢を重ねれば重ねるほどそのカロリーが気になるところ.....。そんな悩みにアプローチしたのが神戸市にある『株式会社 NINZIA』です。食べるのに罪悪感のある料理を、ヘルシーに仕上げる“次世代こんにゃく素材”なるものを開発したと聞きつけた筆者。詳しい話を同社広報・調達企画の西田菜保子さんに聞きました。
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同社が開発した“次世代こんにゃく素材”とは、一体どんなものなんでしょうか? 西田さんいわく、「当社が開発したNINZIA PASTEは、日本古来の食物性ヘルシーフードである『こんにゃく』に注目しました。スーパーでよくみられる板こんにゃくやしらたきと同じ、こんにゃく粉と水を主原料にしており、それらを独自技術によってこんにゃくが固まる直前のペーストの状態をキープしたもの」とのこと。
商品名の由来について「水溶性食物繊維を豊富に含み、他の食材と同化し結着させることができる.....まさに忍者の様に変身が得意な素材であることから“NINZIA”と名付けられました」と西田さん。たとえばハンバーグを作る際に食材同士を結着するためのもの、いわゆる『ツナギ材』にパン粉が使われることが多いですがNINZIA PASTEを代用することでヘルシーメニューに変身するのだそう。
「当社は介護や医療系の服飾雑貨を開発する事業からスタートしました。その中で、糖尿病や飲み込み対策などの必要性を感じていたところ、工業用の接着剤として研究されていたこんにゃく技術に出会いました。材料が食品と同じだったことから、食品として活用できるように改めて再開発を続け、NINZIA PASTEが完成しました」と、意外な開発きっかけについても教えてくれました。
同社はNINZIA PASTEを使用した“糖質ゼロ唐揚げ”も展開。「唐揚げは衣に小麦粉を使うことが多く油で揚げるため、糖質・脂質が高いハイカロリーメニューと言えます。ですが衣に使う小麦粉をNINZIA PASTEにすることで糖質ゼロを実現し、“罪悪感なく食べられる唐揚げ”を実現。パンチのあるにんにく醤油味で、おつまみとしても満足感のあるひと品を目指しました。本社が兵庫県にあることから淡路産鶏や赤穂の塩を使うなど素材にもこだわっています」と西田さんは話します。
他に、豆腐とNINZIA PASTEを主原料としたワッフルもラインナップ。糖質を通常より抑えられており、しっかりとしたボリュームがあり主食やおやつにも良さそうです。
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様々な料理に活用できる、次世代こんにゃく素材・NINZIA PASTE。今後の展開に期待が高まります。
(取材・文=迫田ヒロミ)
※ラジオ関西『Clip』2024年11月27日放送回より