サヘル・ローズ 難民キャンプの現状発信 明るい肌色に“魔法の粉”の幻想抱くアフリカの子どもの胸中 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

サヘル・ローズ 難民キャンプの現状発信 明るい肌色に“魔法の粉”の幻想抱くアフリカの子どもの胸中

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 俳優・タレントとして活躍するサヘル・ローズさんが、シンガーソングライターの川嶋あいさんがパーソナリティを務めるラジオ番組『明日への扉〜いのちのラジオ+〜』(ラジオ関西)に出演。世界中の難民キャンプを訪れて感じたことについて語りました。

写真左から サヘル・ローズさん、川嶋あいさん
写真左から サヘル・ローズさん、川嶋あいさん

 7歳までイランの孤児院で過ごしたサヘルさんは、孤児やストリートチルドレンなど、世界中の子どもたちに寄り添う活動を続けてきました。難民キャンプを訪れることも多く、今年はアフリカ・ウガンダの「チャングワリ難民居住地」を訪れたそうです。

 サヘルさんは、滞在中に印象に残った子どもたちの行動があったといいます。それは、手でサヘルさんの肌を触り、その手を自分たちの顔に“塗る”ようなしぐさでした。サヘルさんが、どういった意味を持つ行動なのか子どもたちに尋ねたところ、彼ら彼女らの置かれた現状が浮き彫りになりました。

「私は白人ではないけれども、肌の色が明るい。彼らは、肌の色がどうしても濃いわけです。(人種差別が存在する中で)その現状に置かれていることが、世界で見放されている(と感じている)。そこで、白人の肌には魔法があって、その魔法の粉を塗れば、自分たちの肌の色も明るくなると思っているんです」(サヘルさん)

 肌を明るくすることでもっと助けてもらえるかもしれない……という、無邪気な子どもたちの行動にサヘルさんは衝撃を受けたと振り返ります。そして「誰も貧しくなりたいわけじゃない。誰も祖国を奪われたいわけではなかった」と語り、命や支援にまで順位がつけられている現実に対して違和感を覚えたと訴えました。

 明日のことさえ見えない厳しい状況がずっと続いていく中、「生きることがどれほど大切なエネルギーなのかを気づかされた」と、難民キャンプの現状をありのままに語ったサヘルさん。その上で、「生きられることがどれほどの奇跡か。苦しいことはたくさん。でも命は、可能性はあるよね、ということに気づいてもらえたらいいなと思います」と、当たり前の日常の大切さを忘れずにいてほしいとのメッセージをリスナーに送りました。

「いい意味で頑張らずに。あなたの心が今頑張ってくれて、ラジオ聴いてくれた。無理して周りに何かする必要はない。まず自分を大切に、ちゃんと自分も愛してあげて。あなたは唯一無二の存在なんだから」(サヘルさん)

写真右:サヘル・ローズさん、同左:川嶋あいさん
写真右:サヘル・ローズさん、同左:川嶋あいさん

◆『明日への扉〜いのちのラジオ+〜』(パーソナリティ:川嶋あい)◆
【番組公式ブログ】

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