兵庫県姫路市のシンボル・姫路城。白鷺城とも称される秀麗なその城の至高のヒロインと言われているのが“千姫”です。2021年には、徳川家の娘として姫路の地へとやってきた千姫の波乱の生涯を描いた新作オペラ「千姫」が、アクリエ姫路(姫路市文化コンベンションセンター)の開館記念公演として上演されました。
オペラの原作『姫君の賦 千姫流流』を執筆したのは、兵庫・播磨地域を舞台にした作品を数多く送り出している作家、玉岡かおるさん(兵庫県出身・在住)です。姫路市のふるさと大使でもある玉岡さんに、姫路市の魅力を発信するラジオ番組でこのほど、千姫や姫路という土地の魅力について詳しく聞きました。
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まず、オペラ「千姫」について玉岡さんは、「姫路を中心に播州在住の声楽家の方に集まっていただき、素晴らしい作品に仕上げていただきました。もう一回やらないの? と聞かれることも多いんですよ」と振り返り、「超一流の方々が(姫路に)いらっしゃるところに、姫路の文化力を見せつけられました」と、当時の感動を改めて語りました。
番組パーソナリティを務める清元秀泰姫路市長は、オペラの再演への意欲を見せながら「地元(姫路)の歴史を玉岡さんが小説で描いてくださるのはとてもうれしいことです」と喜びを伝え、千姫について語る玉岡さんとおおいに盛り上がりました。そして、姫路や千姫の歴史、姫路城の成り立ちについて「姫路市民だけでなく世界の人にも知ってもらいたい」と話しました。
2021年からは姫路ふるさと大使も務める玉岡さん。ふるさと大使には姫路城が印刷された名刺が渡されるのだとか。「東京で仕事をするときや九州で公演があるときにも、自分の名刺に添えて一緒に出すんです。すると『あの世界遺産の姫路城ですか』などと話題が広がります。姫路のブランド力を感じますし、盛り上がるのがうれしいんです」と、全国各地を飛び回る玉岡さんならではのエピソードを語ったうえで、「ふるさと大使で私が姫路を“応援”する立場なのですが、逆に姫路に“応援”してもらっているような気がします」と心情を明かしました。
その取材力による豊富な知識やイマジネーションの力で、読者を瞬く間に物語の世界へと引き込む玉岡さんの作品。今年12月から新たに「月刊武道」で連載が始まる『芥の中で黄金に光れ』は姫路が舞台になるといい、玉岡さんは「読んだ方に実際に姫路へ遊びに来てもらうことはもちろん、連載なので姫路のおすすめの場所もぜひ教えてもらい、作品に取り入れたい」と声を弾ませました。
※ラジオ関西『ヒメトピ558』2024年11月15日、22日、29日放送回より