1年の世相を漢字1文字で表す「今年の漢字®」、 30回目となる2024年は『金(キン・かね)』と発表された。 12月12日午後2時すぎ、世界文化遺産・清水寺(京都市東山区)奥の院で、森清範貫主(84)が巨大な色紙に揮毫(きごう)した。
「金」が選ばれたのは5回目。
公益財団法人・日本漢字能力検定協会(京都市東山区)が、日本全国からはがきやインターネットで全国から募った22万1971通の中で、最も多い漢字1文字を選んだ師走の風物詩。
応募は11月1日に始まり、12月9日まで受け付けた。「金」は1万2148票(5.47%)だった。
金メダルに沸いたパリオリンピック・パラリンピックでの日本人選手の活躍や大谷翔平選手などの活躍による“光”の『金(キン)』と、政治の裏金問題、闇バイトによる強盗事件 など“影”の『金(かね)』を象徴した。
このほか、20年ぶりの新紙幣発行や「佐渡島の金山」の世界遺産登録も「金」を選んだ理由に挙げられた。
2位以下では、元日に起きた能登半島地震、その後の豪雨に心配を寄せた「災(2位)」「震(4位)」、大谷翔平選手の活躍による「翔(3位)」「大(11位)」、衆議院議員選挙や東京都知事選挙、兵庫県知事選挙が話題になったことから「選(6位)」、コメ不足やアメリカ大統領選挙による「米(10位)」が並んだ。
このほか1位に関連した話題として、「闇(12位)」「高(13位)」「裏(14位)」「政(15位)」などもトップ 20に入った。
揮毫された巨大和紙(縦150センチ、横130センチ)は、12月21日まで清水寺で一般公開され、22日からは漢字ミュージアム(京都市東山区祇園)に展示される。