サッカー・J1のヴィッセル神戸は23日、元日本代表MF山口蛍選手(34)がJ2のV・ファーレン長崎へ完全移籍することが決まったと発表しました。山口選手も同日、自身の思いをSNSでつづっています。
三重県名張市出身の山口選手は、育成組織時代から過ごしたセレッソ大阪で2019年にトップチームへ昇格。プロ入り後に現在のタフネスボランチのプレースタイルを確立し、ドイツでのプレーを経て帰還後、2017年にJリーグYBCルヴァンカップと天皇杯の2冠獲得に貢献しました。
また、扇原貴宏選手らとともに2012年ロンドン五輪日本代表として五輪ベスト4入りに尽力すると、2013年から日本代表入りし、2度のW杯に出場して、2018年ロシア大会では16強入りの立役者となりました。2019年までの国際Aマッチでの通算成績は48試合3得点。
ヴィッセルには2019年、電撃移籍加入すると、そのシーズンにアンドレス・イニエスタ氏らとともにチームの主軸として奮闘し、天皇杯でクラブに初冠をもたらします。その後もリーダーとしてクリムゾンレッドを牽引し続け、昨シーズンのJ1初優勝時は自身3度目となるベストイレブンにも選ばれました。
過去5シーズンは常にJ1で30試合以上に出続けた鉄人ですが、6年目の今シーズンはけがの影響もあり、J1で27試合出場3得点という成績でしたが、それでもリーグ戦2連覇、国内2冠を達成したクラブにとっては大きな存在であったことは間違いありません。ヴィッセルでの通算成績はJ1で192試合23得点、AFCチャンピオンズリーグ(エリート含む)は16試合1得点、天皇杯17試合2得点、JリーグYBCルヴァンカップ15試合2得点。
山口選手はクラブを通じてコメントを発表。「ヴィッセル神戸のファン、サポーターの皆さん、今シーズンをもって6年間ともにしたこのクラブを去ることにしました。6年間温かく見守って、サポートしてくれてありがとうございました。ヴィッセル神戸のリーグ3連覇とACL制覇を心より願っています」と述べています。
また、その後には自身のSNSを更新。次のように自らの言葉で思いを発信しています。
☆ ☆ ☆ ☆
ヴィッセル神戸のファン、サポーターの皆様6年間ありがとうございました!
思えば2019年に関西のライバルから移籍してきた自分を温かく迎え入れてくれ、最初の試合からチャントを歌ってくれましたね。
本当に嬉しかったです!
この6年間いい時も、苦しい時も常に支えて頂きありがとうございました!
プロの世界なので別れがあるのは当然だと思います。
皆さんにこれだけは伝えたいのは僕はいつどんな時もチームの為に100%戦っていました!
自分は二の次でチームが勝つためにどうすればいいのか常に考えてプレーしていました!
皆さんが納得するプレーは出来ていなかったかもしれないけどその気持ちだけは絶対譲れません!
いつか自分が引退したとき、優勝したときにこんな選手がいたなと、頭の片隅にでも覚えてくれていたら嬉しいです。
来シーズンヴィッセル神戸のリーグ3連覇とACL制覇を心の底から願っています!
そして唯一の心残りは皆さんの前でちゃんとお別れが出来なかった事、直接感謝を言える機会がなかった事です。
本当に6年間支えて下さりありがとうございました!
山口蛍
(以上、山口蛍選手のInstagramより 原文ママ)
☆ ☆ ☆ ☆
山口選手は自身のSNSで、ヴィッセルをともに牽引してきた同世代の大迫勇也選手・武藤嘉紀選手・酒井高徳選手への感謝や、新天地・長崎へ移籍加入した経緯なども発信しています。