華道家元・池坊の稽古始め「初生け式」が5日、京都市中京区の家元道場などで開かれた。
「初生け式」は室町時代から続く、華道各流派で最も長い歴史があるとされる池坊の新春の恒例行事。
今年(2025年)は、全国から9歳から98歳まで幅広い世代の門弟約800人が集まった。
門弟らは、華道発祥の地とされる六角堂頂法寺で上達を祈願し、振り袖や羽織袴姿の男女34人が道場で一斉に花を生けた。池坊専好・次期家元が門弟らに直接声をかけ、指導した。
この日、京都五花街の一つ、先斗町(ぽんとちょう)で舞妓として活躍する豆八重(まめやえ)さん(26)も門弟として参加。松や南天、水仙など初春を感じる花材で初生けした。
池坊専好・次期家元自らも、蛇の目の松、葉牡丹、赤芽柳などを用いて初生けを披露した。「乙巳(きのとみ)」の年に寄せた今年のテーマは「万(よろづ)」。