神戸市は今夏、市内約50か所を会場とした「KOBE国際音楽祭2025」を開催する。国内外で活躍するプロやアマチュアのアーティスト、地元の学生など幅広いメンバーが市内ホールやまちなかで演奏を披露する催し。阪神・淡路大震災30年の関連事業で、神戸を音楽のまちとして盛り上げるねらいだ。今月下旬には三宮でPRイベントも行われる。
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同音楽祭は7月12日(土)から9月14日(日)にかけて、神戸文化ホール(神戸市中央区)や神戸国際会館(同)などのホールや博物館、空港、地下鉄駅周辺、まちなかなど市内50か所以上で開催する。
世界3大フルートコンクールの1つで、4年に一度開かれる「神戸国際フルートコンクール」(8月29日[金]~9月7日[日]、会場:神戸文化ホール)に合わせた催しで、コンクール関連の演奏会のほか、次のようなイベントも実施する。
▽世界的フルート奏者のエマニュエル・パユさんと神戸市室内管弦楽団による特別コンサート(オープニング企画)
▽ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団首席フルート奏者らをゲストに迎えたイベント「日本フルートコンヴェンションin KOBE 2025」(8月22日[金]~24日[日])
▽博物館や空港など人が多く集まるスポットでの演奏
▽神戸市営地下鉄駅に設置されたストリートピアノを活用したフルートコンサート
▽市の音楽普及の取り組み「KOBEまちなかパフォーマンス」登録アーティストによるライブ
▽市内中高吹奏楽部のホール演奏会
など
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目玉の1つとして8月31日(日)、「神戸ファッションマート」(同市東灘区)で、プロとアマチュアのフルート経験者約500人による大規模なフルートアンサンブル演奏会も予定している。また今月24日(金)~31日(金)にかけてPRのプレイベントとして、神戸国際会館の「サンクンガーデン」周辺、三宮中央通りの屋外ステージ「三宮プラッツ」で弾き語りアーティストらによるミニコンサートを行う。
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発表会見で神戸市の久元喜造市長は、「神戸はまちなかで音楽を楽しむことができる都市を目指している」と述べ、神戸市内34か所にストリートピアノがあることやKOBEまちなかパフォーマンスで49組のアーティストが登録・活動していること、メリケンパーク(同市中央区)で定期的に開催しているプロミュージシャンによる音楽ライブ「メリケンミュージックナイツ」などを挙げた。その上で「より多くの人に音楽を楽しんでほしい。プロ・アマ問わず、みんなで作り上げる音楽祭にしていきたい」と意気込みを語った。
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