街なかでよく見かける「献血」の呼びかけ。特に、例年冬の時期には「はたちの献血キャンペーン」も開催され、呼びかけや広報活動が活発化しています。そもそも献血とは一体どのような取り組みなのでしょうか? 知っているようで知らない献血について、兵庫県赤十字血液センターの太田恵利花さんに聞きました。
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献血とは病気の治療や手術などで輸血などを必要としている人のために、健康な人が自らの血液を無償で提供するボランティア活動のことです。科学技術が進歩している現代でも、輸血に使用する血液は人工的に造ったり長期保存することが未だにできないといいます。
そんな中、毎年冬に行われるのが「はたちの献血キャンペーン」です。毎年1月から2月にかけて厚生労働省と全国の都道府県・日本赤十字社が、献血者が減少する傾向にある冬の時期に安全な血液製剤の安定供給を図るため行います。期間中はポスターやインターネットなどによる広報を通じて、20歳の若者を中心としたすべての国民に献血について普及啓発を行い理解と協力を呼びかけています。
さて、冬場に献血者が減少するのはなぜでしょうか? 太田さんによると「冬は体調を崩す人が多く、一時的に献血に協力できなくなる人が増える傾向にあるから」とのこと。さらに、この時期は血液の需要も多くなるため“需要と供給のバランス”を保つことが難しい時期だといいます。
「また、献血者から提供された血液を患者に輸血しようとするとき、それぞれの血液型やタイプにマッチした血液型を選択する必要が。そのため血液型ごとに需要の高さも変動し、ここ最近は特にO型の血液を提供してほしいという医療機関からの要請が多いですね」(太田さん)
番組の最後に太田さんは、「献血は命を繋ぐボランティアです。患者さんに必要な血液を届けるために、すべての血液型の方にご協力をお願いしています。特に冬場はすべての型の血液が不足するため、献血の協力が待たれています」と呼びかけました。
※ラジオ関西『Clip火曜日』より
(2025年1月7日放送回)