斎藤元彦・兵庫県知事は5日の定例記者会見で、他の候補者の当選を目的として立候補する「2馬力選挙運動」について、「制度は国や国会で議論されるものだ」と述べ、「(自分は)選挙戦に臨んだ当事者である」として、コメントを避けた。
これは、4日の衆議院予算委員会で石破茂首相が、「どう考えてもおかしい」と答弁したことを受けての発言。
石破首相はさらに、「各党の合意を得て、法改正をはじめとして誰もが納得する選挙運動のやり方を確立するのは喫緊の課題だ」として、新たな法規制などを検討すべきだとの考えを示した。
昨年11月の兵庫県知事選では、政治団体「NHKから国民を守る党」党首・立花孝志氏が、自身の当選を目指さない形で立候補し、斎藤氏を応援する選挙運動を展開していた。
斎藤知事は会見で、「(街頭演説を含めて)自分ができる選挙を懸命に行った。選挙制度については国会や国で議論され、必要があれば改正などの対応をするべきだと認識している」とした。
「2馬力選挙運動」については、兵庫県選挙管理委員会が1月、「公明かつ適正な選挙を行うという公職選挙法の趣旨を損ないかねない」として、総務省に適正な選挙を実施するための法整備を要望している。