2018年のFIFA U-20女子ワールドカップ優勝メンバーで、INAC神戸レオネッサに在籍経験を持つサッカー元U-20日本女子代表DF牛島理子さん(25)が、自身のインスタグラムで「サッカーを辞める」決断を発表しました。この話題について、元なでしこジャパンの川上直子氏が、自身がパーソナリティーを務めるラジオ番組で感想を述べました。
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熊本県出身で、ソレッソ熊本、FCKマリーゴールド熊本、ロアッソ熊本ジュニアユースといった地元クラブを経て、高校女子サッカーの名門校・日ノ本学園高校(兵庫)へ進んだ牛島さん。高校3年生のとき、キャプテンとしてチームのインターハイ優勝に貢献。また、年代別代表にも名を連ね続け、2018年のFIFA U-20女子ワールドカップフランス大会では、宮澤ひなた選手(現マンチェスター・ユナイテッド/イングランド)、長野風花選手(現リバプールFC/イングランド)、植木理子選手(現ウェストハム・ユナイテッド/イングランド)、南萌華選手(現ASローマ/イタリア)らとともにチームの世界一メンバーとなりました。
一方、2018年からINAC神戸の一員となり、ルーキーイヤーから左サイドバックのレギュラーをつとめるなど、将来を嘱望されていた牛島選手。明るいキャラクターでチームのムードメーカーになり、なでしこリーグ1部で通算20試合出場3得点という実績を残していますが、2年目のシーズン途中に右ひざの前十字靭帯や内側側副靱帯、半月板を損傷。全治約9か月という大けがを負い、戦線離脱を余儀なくされます。2021年秋からのWEリーグで復活を期しましたが、出場機会はなく、シーズン終了後に契約満了で退団。その後は、ウズベキスタンなど海外リーグでプレーしていました。
牛島選手は2月10日、自身のインスタグラムに『感謝』と題して、次のようにコメントをつづっています。
「私はサッカーを辞めることを決めました。サッカーに出会えてよかったと心から思います。こう思えるのは、これまで私に関わってくださった支えてくださった全ての方々のおかげです。感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。これからの人生も、何事にも全力で挑戦していきます!」(原文ママ)
この発表に、INAC神戸でともにプレーした守屋都弥選手(現エンジェル・シティFC/アメリカ)や菊池まりあ選手(現AC長野パルセイロ・レディース)、元なでしこジャパンの増矢理花さんらから「おつかれさま」と労をねぎらうコメントも寄せられています。
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「INACを離れてから、ウズベキスタンに行き、その後ドイツの下のカテゴリーでやっていたと聞いていたが、この1年くらいどうしているのかなと思っていた」というのは、ラジオ関西『カンピオーネ!レオネッサ!!』2月17日放送回で、リスナーのメッセージとともに、この話題に触れた川上氏。
「すごくいいときに、ひざのけがをしてしまって……。本当に人懐っこい子で、いつもお会いすると、笑顔で挨拶をしてくれる、すごいかわいらしい子だった」と、取材などで交流のあったINAC神戸で、牛島さんのことはずっと気にかけていたよう。
川上氏は「(サッカーを)たくさん経験しているので、少し休んだら、指導したり、なにか自分の経験を(後進に)伝えることをやってほしいなと思います」と述べつつ、「次の人生を応援しています。おつかれさまでした」と、新たなキャリアに進む牛島さんへエールを送っていました。
※ラジオ関西『カンピオーネ!レオネッサ!!』2月17日放送回より