稲美町の人口約3万600人(2024・令和6年3月31日時点)のうち、生産年齢人口と呼ばれる15歳から64歳が55.4パーセントを占める。「都会から近いこともあり、住みやすい町だと子育て世代に喜ばれている」。
一方、65歳以上は32.3パーセント。ところが、稲美町の介護保険料は兵庫県内で最も低い5100円で、県平均6344円、国平均6225円を大きく下回る。
中山町長は「町が行う介護予防の取り組みもあるが、農業やウォーキングをしている方も多く、それが功を奏して、介護保険料を使わなくても元気なお年寄りが多い。結果的に介護保険料を下げているのではないか」と語った。
町では、住民主体のイベントに積極的な支援を行っている。昨年3月には、町民参加型のオリジナルミュージカル『龍をあむ』を上演。かつて水不足に苦しんだ稲美の地に、人々の手で疏水を完成させた史実に基づいた物語。そのミュージカルの楽曲部分を、生演奏とコーラス、ダンスで構成した音楽祭として、今年3月22日に開催する。「稲美町の歴史は、住民の皆さんが力を合わせて作ってきた。それをぜひ見てほしい」と呼びかけた。
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3月16日には、県内最大のため池・加古大池周辺で、『第3回いなみ野ため池駅伝・ロードレース』(ロードレースの部は新設)を開催する。中山町長は「町出身の実業団選手も一緒に走るので、楽しみにしてもらいたい」と話した。自身もランナーとして参加するといい「稲美町は練習環境も整っている、駅伝の町でもある」とした。
稲美町は、ことし3月31日に町制施行70周年を迎える。中山町長は「住民ひとりひとりが町に愛着を持ち、夢と希望をもって暮らし続けることができるまちづくりを目指す」と締めくくった。
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』2025年2月12日放送回より