企業の社員向け研修などで金融リテラシーの重要性を説いている神戸のファイナンシャルプランナーが、その取り組みの一端を明かした。
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神戸市垂水区塩屋町にオフィスを構え、奨学金や住宅ローン、保険、年金などさまざまなお金の相談に応えている、ファイナンシャルプランナーの堀田寛晶さん(エフ・ピー・ヒーローズ株式会社代表取締役)。企業の顧問として、大学生の内定者らが参加する社員研修の場では、昨今のいわゆる闇バイト問題に至る経緯への警鐘も含めて、お金にまつわる道徳的な話をメインに行っているという。
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その研修では『ドリームシート』を作成。これは、欲しいものや夢を書き、それを手に入れる・叶えるためにどうしていけばいいかを考えるという取り組みで、「お金は自分が幸せになるための手段の1つ。ドリームシートを作ることで、お金という手段を使ってどういう目的を達成していくのかを考えてもらう」ことを狙いにしている。
企業の中には、ドリームシートを全社員に共有しているところもあるよう。過去にはシートを見て、先輩社員が夢を叶えるための情報を後輩にアドバイスをするといった場面も見られたと、堀田さん。他にも、ドリームシートに「冷蔵庫がほしい」と書いていた社員に対し、結婚を控えた先輩社員が不要になったひとり暮らし用冷蔵庫をプレゼントするなど、具体的な行動に結びついた事例も。
「社員同士でお互いの夢は知らないケースが多いですし、夢を知ることでコミュニケーションを取るきっかけにもなります。夢を具体的に書くことで、自分の夢を叶えることができるようなお金の使い方になっていったりもしますので、効果があると思っています」(堀田さん)
薬剤師の妻が営む薬局と、自身のファイナンシャルプランナー業とを同じビルで営み、神戸・塩屋の地で歩みを進めている、堀田さん。自らの今後の目標については「会社は今年で16年目。薬局の展開も含め、また新たなチャレンジをしていきたい」と語っていた。
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※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』より