「いのちを繋ぐボランティア」とも言われる身近な社会貢献、献血。その運営は、日本で唯一の採血事業者として許可を受けている日本赤十字社だけでなく、多くのボランティアの支えによって行われています。献血ボランティアに取り組む学生団体「兵庫県学生献血推進協議会」の副会長として献血の推進活動を行う兵庫県立大学の現役学生、川上真矢さんと藤庭恵さんに聞きました。

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川上さんによると、兵庫県の献血に携わるボランティアは大きく分けて2つの種類があるといいます。ひとつは個人ボランティアで、献血やボランティアに興味のある方が広く参加できる活動です。もうひとつが、川上さんも参加する兵庫県学生献血推進協議会。県内の大学・専門学校の学生で構成されるこの団体は血液センターが事務局となり、学生主体のチームで協力し合って活動に取り組むことができるそうです。
学生献血推進協議会の主な活動は献血に関する研修会を開いてともに学んだり、献血啓発イベントやキャンペーンの企画・準備・献血会場での呼びかけなどを行うこと。より多くの方に献血への興味を持ってもらうため、県内や近隣府県の様々な大学の学生がそれぞれの特技を活かしたイベントを開催することもあるといいます。
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川上さんが献血推進ボランティアに参加したきっかけは、街中で献血の呼びかけをする職員の姿を見て「自分も誰かのために行動できる人になりたい」と感じたことだといいます。藤縄さんは高校生の時から献血に参加する中で、その社会的な意義や大切さを知り、同年代の人々にも献血を広めたいという思いが芽生えたことがきっかけなのだそう。
献血推進ボランティアに参加するなかで、街の人から「ありがとう」「頑張って」といったあたたかい声を掛けられることも。川上さんは、学生達が自ら同年代の若者達に向けて献血の大切さを呼びかけるという活動に意義を感じているそう。「まだ社会に出ていない未熟な僕らでも、若い方に協力を呼びかけることで同じ目線から社会全体をよくするための輪を広げていくことができると思う」と語りました。
藤庭さんによると、「兵庫県学生献血推進協議会」では他府県の学生献血推進協議会との交流も盛んだといいます。献血の協力者に配布する地域限定の記念品を交換し合ったり、合同イベントを開催したりと交友関係が広がるきっかけづくりにもなっているそうです。
