そして最後にあらためて『SEIMEI』に見どころに関し、嶋﨑は「人間の驕り高ぶり、欲の部分は現代にも通じるところがある。今の世の中にも重なる部分があるところを気にかけていただくと、より深い見方になるのではないでしょうか」、團十郎は「昨今、地球や日本は不安定じゃないですか。我々は明るい未来に向かっているのか、ということに戸惑いを感じるときもある。でもそれは人間が作ってきた現実。そこに不安を抱えて生きている人間も昔に比べたら多いはず。『SEIMEI』は、もともと神々、人間、精霊は共に生きていたけど、やがて分離していく物語。その引き金を引いたのは人間なんです。でも戦いではく共に向き合って、剣や矛を使わずに、闇ではなく光の方向へ歩もうという部分が、今の時代には大事なメッセージになるのではないでしょうか」と語った。
「JAPAN THEATER『SEIMEI』Supported by 飯田グループホールディングス」は2月19日から24日までオリックス劇場(大阪)、3月1日から23日までTHEATER MILANO-Zaで開催される。
【レポート】大阪で安倍晴明演じる市川團十郎ら、歌舞伎と現代劇を融合させた新しいエンタメ作品を披露
2025/02/21
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