神戸市で2023年、介護していた妻(当時・81)の首を絞めて殺害したとして殺人罪に問われた夫(77)の裁判員裁判で、神戸地裁は21日、懲役3年6か月の実刑判決(求刑・懲役6年)を言い渡した。
夫は2023年12月、神戸市中央区の自宅で同居し、寝たきりだった妻を起こそうとしたところ、ベッドの手すりに妻の手が当たり、大声をあげてにらみつけられたことに腹を立て、妻の首を両手で絞めて殺害したとされる。
判決で神戸地裁は「一定時間、強い力で首を絞め続けたことや、夫自身の『妻の顔を見ないようにしていた』という法廷での証言から、(妻が)死んでもかまわないと思っていた」と殺意を認定。
一方で「10年間にわたる献身的な介護が背景にあり、肉体的、精神的苦労は並大抵ではなく、殺害行為に計画性はなかったが、実刑は免れない」として、懲役3年6か月を言い渡した。





