全国有数の港町として知られる神戸にある、100年前の建物を活用した施設「デザイン・クリエイティブセンター神戸(愛称KIITO)」をご存知でしょうか。神戸・三宮から南にまっすぐ歩いた先にある注目のベイエリアに位置し、いま、さまざまな取り組みが行われています。同施設の広報担当者・大泉愛子さんに、話を聞きました。

同施設が提案するのは、人々の生活にデザインをとりいれることでより豊かに生きること。神戸だけでなく世界中をつなぐデザインの拠点となることを目指し、2012年に開館しました。
建物は、輸出生糸の品質検査を行う施設として1927年に建設された生糸検査所を改修して生まれました。その歴史にちなんだ愛称「生糸=KIITO」で人々に親しまれ、大人から子どもまで楽しめるイベントが年間を通じて行われています。
土日祝に開室している『KIITO:300(きいとさんまるまる)』では、工作やボードゲームを楽しめるほか、アーティストによるワークショップを開催。
そのほか、日常生活のなかにある社会問題を考えるゼミ、シニア男性を対象としたパン教室など、KIITOならではのバラエティ豊かな講座が目白押しです。


3月15日(土)からは、グラフィック・デザイナーの秋山伸と堤あやこによるデザイン・ユニット「エディション・ノルト」の展覧会も開催。同展覧会は、作品が増えたり、展示が変わったりとアーティストの手によってどんどん変化していく予定で、作品が生み出される刺激的な空間となります。

阪神・淡路大震災の発生から30年という節目を迎える今年は、4月26日(土)・27日(日)の2日間にわたってレジリエンスセッション『震災と未来のこうべ博』が開催されます。
同イベントは、震災の教訓を未来につなげるとともに、最新の防災テクノロジーや防災・減災の仕組み、知見に触れたり学んだりできます。KIITO会場では、レスキューロボットの操作体験や、VR・メタバースを活用した災害体験、日常生活に取り入れられる防災グッズの展示などが実施される予定です。
現在同施設では、3月30日(日)までの期間で、没入型の展覧会『モネ&フレンズ・アライブ』を開催中です。