藤本氏は「これだけ(161)の国が半年間つながり、未来を考えていく場として『輪=リング』があり、分断が加速する中、多様な世界がつながっていることを感じてほしい。今、大規模な木造建築が世界的に推進されている。サステナビリティを考えた時、森林の循環の中で供給できる木材の存在は大きい。日本では1000年以上、木造建築の技術が培われてきた。この日本から伝統と現代のテクノロジーを組み合わせて、未来の木造建築を提案することが意義深い」と述べた。

また、「来場者のみなさんには、是非リングの上(リングスカイウォーク)に上がって、会場を見渡してほしい。さまざまなパビリオンが並ぶ、多様な世界が広がる会場の風景を感じることができる。おすすめは夕暮れ時、リングの西側からのぞむ神戸、淡路島、瀬戸内の風景」と話した。

そして、「(閉幕後に)リングを壊すのは忍びない。できればそのまま残ればという思いはある。日本の伝統と技術力を体現したものだから。これからの時代、壊しては建てる、という繰り返しではいけない」と話した。

藤本氏は自らの思いとして、「リングを残した場合、維持費の問題や、万博会場の跡地をどのように活用してこの夢洲を開発していくのかが重要。さまざまな条件が絡むが、残すことができれば素晴らしい」と語った。
