令和の卒アルは“持ち運ぶ”のが当たり前? 時代変化・ニーズに合わせ進化 最新事情をメーカーに聞く | ラジトピ ラジオ関西トピックス

令和の卒アルは“持ち運ぶ”のが当たり前? 時代変化・ニーズに合わせ進化 最新事情をメーカーに聞く

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 卒業アルバムは、実は日本独自の文化なのだとか。アメリカなどの諸外国では、学校全体の1年間の様子を記録した「イヤーブック」と呼ばれるアルバム形式の冊子が制作されることはあるものの、卒業する生徒たちに絞って学年ごとに思い出をまとめるのは海外では物珍しく映るようです。

「現在、当社では日本の卒業アルバム文化を世界に発信するため海外販促ルート拡大に取り組んでいます。その結果、中国・フィリピン・ドイツ・スイス・イギリスなど、世界10カ国以上の学校で採用されました」(松本さん)

スマホで楽しむ最新卒業アルバムも(画像提供:ダイコロ株式会社)
スマホで楽しむ最新卒業アルバムも(画像提供:ダイコロ株式会社)

 さらに、日本の卒業アルバムもここ十数年で大きな変化の時期を迎えているそうです。

「2000年代頃からは、卒業アルバムの写真ページをデータでまとめたCD-ROMやDVDが新たなメモリアルアイテムとして加わりました。2022年には、スマートフォンからいつでも卒業アルバムを眺めることができる専用アプリ「卒アルモバイル」が登場しています」(松本さん)

 また、生徒一人一人が主役になるページを作ることで“卒業アルバムのパーソナル化”が進むなど、時代やメディアの変化に合わせ進化し続けているといいます。

 コロナ禍には「卒業アルバムを作らなくなる学校も増加するのでは?」と、危機感を持ったという松本さん。しかし学校行事が次々に中止になるにもかかわらず、卒業アルバムの制作を断念した学校はほとんどなかったといいます。

「思い出はプライスレスというだけでなく、時が経つほどに価値が高くなる。それをしっかりと保存しておけるのが卒業アルバムです。海外も巻き込みながら日本独自の文化を大切に受け継いでいきたいです」と松本さんは語り、取材を締めくくりました。

(取材・文=村川千晶)



※ ラジオ関西金曜Clip 2025年3月7日放送回より

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