『共働き子育てしやすい街ランキング』1位の神戸市 支援充実の内容とは 担当者に聞く | ラジトピ ラジオ関西トピックス

『共働き子育てしやすい街ランキング』1位の神戸市 支援充実の内容とは 担当者に聞く

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 昨年12月に発表された2024年版『共働き子育てしやすい街ランキング』(日経クロスウーマン・日本経済新聞社「自治体の子育て支援制度に関する調査」より)で、神戸市が1位に輝きました。近年の子育て支援に関する施策が評価されたものですが、いま、神戸ではどのようなことが行われているのでしょうか。市の担当者に聞きました。

「神戸市では、公立の園と民間の園が協力しながら待機児童対策に取り組み、ここ10年ほどで保育施設の整備に力を入れ、10年前と比較すると約1万人分、利用定員を増やしました」と述べるのは、神戸市こども家庭局こども未来課の係長・中村拓馬さん。

 この10年で学童保育の登録児童数も約1万人増加しているようですが、「需要を早めに見込んで、施設整備に取り組んだことで、すべての子どもを受け入れ、学童保育で待機児童は発生していない」と胸を張ります。ICTの導入などで保護者や職員の負担を軽減するなど、現場の環境改善にも取り組んでいるそう。病児保育室の数も政令指定都市トップクラスの24施設あり、市としては「この数は今後も増やしていきたい」(中村さん)とさらなる充実を図っていくとのこと。

保育園にICTを導入

 産後ケアにも力を入れている神戸市。中村さんいわく、産後1年未満のお母さんに向けて、赤ちゃんのお世話を専門家に相談することができるサービスを市内36施設で実施。宿泊や日帰り、またはスタッフによる自宅訪問で「心身を休めながら授乳や沐浴など、赤ちゃんの世話を、助産師などの専門家に相談することができます」。申し込みはスマートフォンで気軽に利用できることもあって、産後ケアの利用率も全国トップクラスだといい、「産後うつの改善にもつながっています」(中村さん)。

神戸市の産後ケア利用率は全国トップクラス

 さらに、昨年秋からは『こべっこウェルカム定期便』もスタート。もともと「神戸で生まれた赤ちゃんを神戸ゆかりのもので祝福したい」との思いで行われていた「こべっこウェルカムプレゼント」が発展し、現在の形になったこのサービスは、おむつやミルクなどの子育てに必要な実用品を選び、月に1回ずつ、子育て経験のある“見守り配達員”が対面で届けるというもの。中村さんは、「育児の不安や悩みを1人で抱え込まないよう相談ができたり、必要な行政サービスにつながるきっかけになれば」と話します。

 神戸市の子育て施策はまだまだあります。120館にものぼる児童館『こどもっとひろば』は全国2番目の多さで、「赤ちゃんから高校生まで、そして、子育てに関わる大人であれば、誰でも、いつでも行くことができる」場所(子育て応援サイト「こどもっとKOBE」より)。昨年4月には、全館に「子育てチーフアドバイザー」というスタッフを配置し、常時、子育て相談に対応ができるよう、体制を強化しています。

 ちなみに、同館では「在宅育児率の高い0歳親子の外出であったり仲間づくりのきっかけになるよう、(神戸市在住で0歳の子育て世帯の)初来館者には、赤ちゃんとのおでかけグッズとしてミニサーモボトル、おしりふき2パック、ランチBOX3個1セットを無料でプレゼントしている(※)」(中村さん)そうです。

(※神戸市と生活協同組合コープこうべが、子育てしやすい環境づくりに向けた連携協定を締結。2024年4月から子育てグッズの配布事業「はじめておでかけギフト」がスタート)

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