【やたら】
「やたらに騒ぐ」「むやみやたらに」などと使われるこの言葉も、雅楽由来説が有力。「八多羅拍子」という2拍子と3拍子の混合の特殊な拍子があり、演奏が難しく混乱しがちなことから「秩序がなくめちゃくちゃな様子」を表すようになったという。
【千秋楽】
相撲や演劇などの興行の「最終日」を表す言葉。平安時代後期に日本で作られた唐学の形式の曲で、一説によると仏教の法要で僧侶が退出する時に演奏されたので「最後」の意味になったといわれる。
【二の句がつげない】
「呆れてものが言えない」という意味。平安時代に流行した、漢文を歌詞にした宮廷歌謡「朗詠」が由来。朗詠の一の句・二の句・三の句という3つの部分からなり、二の句は1オクターブ高い声で歌わなければならず音が出しにくいことから「言葉が出ない」という意味に。
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ちなみに、「頭取」「塩梅」「とちる」なども雅楽由来の言葉だそう。古来から日本に定着している雅楽は、日本人の生活の様々な場面で顔をのぞかせているようです。
（取材・文＝宮田智也）
