
そして伊豆の国の一の宮である三嶋大社は、源頼朝が源氏再興を祈願して旗揚げした場所としても有名で、キンモクセイの大木が迎えてくれます。

『三島田町』は開業時の始発駅で当時は「三島町」を名乗っていました。駿豆線は全線単線のため、最初にこの駅で列車交換が行われます。東京から乗り入れるJRの特急「踊り子」(5両編成)も停車するため、ホームの有効長はかなり長くなっています。
『大場』は本社と車両基地のある駅。三島南高校もあり途中駅では最も乗降客が多く、乗務員の交代もこの駅で行われます。この駅を過ぎると、逆行きの三島行で天気がよければ富士山がくっきり見えてくるはずですが、取材の日は残念ながら麓だけが見え、それより上は雲に覆われていました。

開業時は終点だった『伊豆長岡』は、伊豆の国市の玄関口となる駅。駅舎はなかなかポップな外観ですが、ここには1300年の歴史を誇る古奈温泉もあり、世界遺産・韮山反射炉への最寄駅でもあります。大砲などを鋳造するための溶解炉である反射炉は、明治の産業革命遺産であり2015年に世界遺産に登録されました。

『大仁』は数軒の旅館が立ち並ぶ古い温泉町。洗面所のあるなつかしいホーム、昭和感たっぷりの駅舎と足湯。そしてこの駅前から「長嶋茂雄ロード」が始まります。先日89歳で亡くなった長嶋茂雄さんは、現役時代に大仁ホテルを拠点に冬はここで山籠もりトレーニングしていたことはつとに有名。そのコースにあたる道に命名されているのです。






