神戸市内で初めての通年型アイススケートリンク「Sysmex Kobe Ice Campus(シスメックス神戸アイスキャンパス)」(神戸市中央区)がこのほど開業、フィギュアスケート女子の五輪メダリスト、坂本花織選手らがアイスショーを披露するなどのセレモニーが開かれた。同リンクは選手らの練習拠点となるとともに、7月12日(土)から一般営業もスタートする。

同リンクのサイズは、国際規格である60メートル✕30メートル。セレモニーには久元喜造神戸市長、同リンクの命名権を得た医療機器メーカー「シスメックス」(同)の家次恒会長ら関係者が出席。久元市長は「トップアスリートが練習して、世界に羽ばたいていく拠点になる。アイスホッケークラブ『スターズ神戸』の拠点でもあり、神戸のプロスポーツの幅が広がる。神戸市民をはじめ、たくさんの皆さんにここでスケートを楽しんでもらえる」とあいさつ。家次会長は2017年、シスメックスと所属契約を結ぶ坂本花織選手、三原舞依選手から「神戸に通年で使えるリンクがない」との手紙を受け取り、その訴えに応じる形で計画が進んだと話した。


お祝いのテープカットの後、「スターズ神戸」選手のデモンストレーション、坂本選手ら4人によるフィギュアスケートのアイスショーが華やかに行われた。
セレモニー後の囲み取材で坂本選手は、「地元神戸に通年リンクができ、この上なく整った環境になった。これで成績が出なかったらやばい」と笑顔を見せた。その上で、ミラノ・コルティナ五輪が行われる来季限りでの現役引退を表明した。

坂本選手は同リンクから至近の小・中学校を卒業している。「ここのまわりには、たくさんの子どもたちがいる。夏は涼みに来てもいいし、夏休みに遊びにきてもいい。いろんなきっかけで本格的に(スケートを)始める子がいてくれたら」と語り、セカンドキャリアとしてインストラクターを目指していることを明かした。




