国宝の甲冑類の半数が春日大社に集結! 「究極の国宝 大鎧展」 モンスターハンターとのコラボも | ラジトピ ラジオ関西トピックス

国宝の甲冑類の半数が春日大社に集結! 「究極の国宝 大鎧展」 モンスターハンターとのコラボも

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 国宝指定された甲冑(かっちゅう)類の半数にあたる9点を一堂に集めた特別展「究極の国宝 大鎧(おおよろい)展」が奈良市の春日大社で開かれている。「国宝大鎧の双璧」といわれる絢爛(けんらん)豪華な2点が初めて並べて展示されるなど、甲冑ファンならずとも見逃せない、たいへん貴重な機会だ。

展示の様子

 日本の甲冑は金工、漆工、染織など複数の分野にまたがる工芸の集合体で、高い技術ばかりでなく、日本人の美意識をも表した総合芸術品。特に平安時代後期から南北朝時代にかけてつくられた大鎧は最も格式が高く、上級武将が着用した。

 展覧会では、国宝に指定されている甲冑類18点のうち、前期と後期展示で計9点を紹介。そのほかの優品と合わせ、総計31点の“サムライの美”を堪能できる。

 中でも目玉は「国宝大鎧の双璧」と呼ばれる国宝「赤糸威大鎧(竹虎雀飾)=あかいとおどしおおよろい・(たけとらすずめかざり)=」(春日大社蔵)と、国宝「赤糸威鎧(菊一文字の鎧兜)=あかいとおどしよろい(きくいちもんじのよろいかぶと)=」(青森県・櫛引八幡宮蔵)で、初めて2点並べて公開。春日大社に伝わる国宝「鼉太鼓(だだいこ)」の前で華麗かつ荘厳な輝きを放っている。

春日大社所蔵国宝赤糸威大鎧(竹虎雀飾)【通期展示】
櫛引八幡宮所蔵国宝赤糸威鎧(菊一文字の鎧兜)【通期展示】
春日大社所蔵国宝赤糸威大鎧(竹虎雀飾)【通期展示】=部分=

 同神社の花山院弘匡宮司によると「竹虎雀飾」は、日本で最も豪華な赤糸威の大鎧で、五月飾りとして作られている甲冑のモデルでもあるという。同宮司は「2つの大鎧を並べて展示するのは、今後は不可能だろう」と話す。

 そのほか力強い獅嚙(しがみ)形の鍬形台が特徴的で、将軍徳川吉宗が複製品を作らせるほど魅了された国宝「赤糸威大鎧(梅鶯飾)=あかいとおどしおおよろい・(うめうぐいすかざり)=」(春日大社蔵)、奈良県川上村で600年近く続く行事でのみ姿を現し門外不出であったが、今展において初公開された重要文化財の兜(かぶと)[7月19~21日、8月28~9月7日展示]、源義経のものとされる日本で唯一の国宝の籠手(こて)[8月3日まで展示]なども並ぶ。

春日大社所蔵国宝赤糸威大鎧(梅鶯飾)【通期展示】=部分=
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