元プロ野球選手で、現在は野球解説者・タレントとしても活躍している今成亮太さん。関西のラジオ番組にて、プロ野球の話題から今後の目標に至るまで幅広いトークを展開しました。

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今成さんは2005年のNPB高校生ドラフト会議で北海道日本ハムファイターズに4巡目で指名され、浦和学院高校から捕手としてプロ入りしました。2012年には阪神タイガースへトレード移籍し三塁手や外野手としての出場も増加、ユーティリティープレイヤーとしてチームに貢献しました。2018年オフに現役を引退し、以降は解説者やタレントとして活動の幅を広げています。
今成さんが所属した2球団について聞きました。「どちらががいいのかは、個人のプレーによって変わる」としたうえで、まずは北海道日本ハムファイターズについて次のようにコメント。「ひと言で言うと『自由』。こういうと、“ラク”な感じに思われるんですけどね。実はその裏側には強烈な“厳しさ”がある。結果残さないと即クビ。しかもその後のポジションはナシ。それがファイターズ」。阪神タイガースについては、「とにかく練習をしっかりやらされる。タイガースはある程度長い目でてくれるので、そういった意味では優しいかな」と語りました。
両球団での在籍年数はほぼ同じという今成さん。それぞれのチームへの想いを明かします。
「育てていただいたのはファイターズ。成長させていただいたのはタイガース。僕はタイガースに来てよかったなと思います。そうじゃなかったら、いま解説者やタレントの仕事はしていないと思います。タイガースに移籍して試合に出ることによって、世間に僕自身の存在を認知してもらえた事が大きい」(今成さん)
セ・リーグでは阪神タイガース、パ・リーグでは北海道日本ハムファイターズが好調な成績を収めている今シーズンのペナントレース。「解説者の目から見ても、日本シリーズはこの2チームだと思う」と今成さん。両チームについて「チームカラーが似てる。どっちも投手が抜群なんですよ。あえて違いを言うなら、ファイターズは勢いと爆発力だったら未知数。ひとつ火がついたら止められなくなる可能性大。タイガースはトータルで見て相当にバランスが良いですね」と分析しました。
選手個人についても言及し、特に阪神・佐藤輝明選手については好印象を持っているよう。「無茶をしなくなった。後追いもしなくなったし、バッティングに欲を出さなくなった。『飛ばしたい』『強く打ちたい』というガツガツした感じを卒業して、しっかりとタイミングをとって柔らかく打ってるように見える。だから振った後のバランスも崩れない。そうすると脱力から生まれる加速のほうが強いので、彼のようなパワーヒッターなら5割の力で振ってもバックスクリーンに入る。本人もそれに気づいたんじゃないかな」と評価。
解説者としてのポリシーについては、「どの選手に対してもリスペクトを持つことを大切にしている」と述べる今成さん。「試合中のミスをけなすのは簡単。でも、僕はその後どうするかに期待したい。ファン目線で『この後のプレーを見ててくださいね』『彼は絶対やりますよ!』といった期待を込めて伝えています」と、あくまでも“前向きな視点”を大切にしていることを強調しました。
元野球選手という肩書きにとどまらず、タレントとして勝負し“マルチな仕事での評価”が自身にとって大きなプラスになると考える今成さん。「野球選手がやってないことをやる」を目標としているのだとか。
「野球選手って『違うことやりたい』と言いつつ、結局は野球のレールに乗っていてそこから“ちょっとはみ出す”だけのことが多い。そうではなくて、レールごと変えたいんです。野球では結果が出せなかったとしても、話力や人間力など“別の才能”を持っているやつもいる。例えば音楽番組やバラエティ番組のMCが向いてるとか。そういう人を先人として引っ張り上げたい」と熱く語り、番組を締めくくりました。

※ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』2025年6月16日、23日放送回より


