「不妊治療を社会全体で支援」 全国初の条例を施行 若者向けにプレコン開催 斎藤・兵庫県知事 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

「不妊治療を社会全体で支援」 全国初の条例を施行 若者向けにプレコン開催 斎藤・兵庫県知事

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 兵庫県の斎藤元彦知事がラジオ関西の生放送番組に出演し、不妊に悩む人や不妊治療中の人を支援する施策について説明した。兵庫県では、全国初の「不妊症等に関する支援推進条例」が7月1日に施行されたばかりで、知事は「不妊の検査や治療を受けた人は4.4組に1組と多く、社会全体で支援していくことが大事」と、総合的に支援を進めていく姿勢を強調した。

「不妊治療をしている人を社会全体で支援していくことが大事」と話す斎藤元彦兵庫県知事(2025年7月10日 ラジオ関西で)

 この条例は、不妊に悩む方や治療を受ける方が安心して治療に臨めるよう、全国で初めて不妊支援に特化した包括的な仕組みを整えた。知事自身も不妊治療を経験しており、「いつ妊娠するのかわからずゴールが見えにくい。周りのサポートが大切」と実感を込めて語った。

 先進医療については、保険適用外となる治療もあることから、兵庫県は1クール3万円を上限に助成を実施したところ、昨年は3320件を受け付けた。また、通院にかかる交通費の一部も助成し、経済的な負担を少しでも軽減する取り組みを進めている。今年度からは補助対象を隣接府県の医療機関にまで拡充し、多くの方が利用できるようにした。対象者の要望を受け、役所に出向かなくても申請できるようオンラインのみで受け付けている。

 また、若い世代に向けては「プレコンセプションケア(プレコン)」の普及を進めている。プレコンは、性や健康に関する知識を持ち、妊娠や出産の希望を含めて自らの将来を考え、健康管理を行なうこと、とされている。プレコンを希望する県内の高校や大学に、助産師などの専門講師を無料で派遣している。昨年行われた須磨学園高校での座談会では、生徒から「妊娠・出産はまだ先のことだと思っていたが、今からの健康づくりが大切だと分かった」という声が寄せられた。昨年は県内の学校44校に講師を派遣しており、今年もすでに30件近い申し込みがあるという。

 さらに兵庫県は、企業向けにも不妊治療と仕事の両立を支援する環境づくりを呼びかけ、相談窓口の設置や社労士・当事者団体と連携した啓発活動を推進。理解のある職場づくりを後押ししている。

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