

この他、ミラノ・トリエンナーレでグランプリを獲得した『リーフ・ディッシュ』や、ヴェネチアで学んだ伝統技法を積極的に取り入れ、北欧のデザインと組み合わせた色鮮やかな作品も展示される。


そして、セラミック・アーティストの妻ルート・ブリュックが、夫タピオ・ヴィルカラを表したとされるユーモラスであたたかい造形作品『ライオンに化けたロバ』も。


岡本学芸員は「タピオは見た目とは違い、非常に繊細な人だった。だからこそタピオにはラップランドでの静かな時間が大切だったのではないか」と分析し、「今展では1つの製品がどのようにしてできたのか、その過程を見ることができる。タピオはフィンランドの自然をモチーフに取り入れながら、シンプルだけど心に響く美しいデザインを生み出してきた。そこは日本人にも通じるところがあるのではないか。作品だけでなく、タピオの人間としての魅力や生き方を感じてもらえたら」と締めくくった。






