デザインの枠を超えたデザイナー タピオ・ヴィルカラ 北欧モダンデザインの巨匠の魅力に迫る | ラジトピ ラジオ関西トピックス

デザインの枠を超えたデザイナー タピオ・ヴィルカラ 北欧モダンデザインの巨匠の魅力に迫る

LINEで送る

この記事の写真を見る(11枚)

展示風景より: タピオが描いたデザイン画(複写)
展示風景より: タピオが描いたデザイン画(複写)
展示風景より:『カルティオヤルカ / 円錐の脚』1956年 ガラス TWRB財団/EMMA蔵
展示風景より:『カルティオヤルカ / 円錐の脚』1956年 ガラス TWRB財団/EMMA蔵 

 この他、ミラノ・トリエンナーレでグランプリを獲得した『リーフ・ディッシュ』や、ヴェネチアで学んだ伝統技法を積極的に取り入れ、北欧のデザインと組み合わせた色鮮やかな作品も展示される。

展示風景より:『レヒテイヴァティ / リーフ・ディッシュ』1950年代 合板 
展示風景より:『レヒテイヴァティ / リーフ・ディッシュ』1950年代 合板 TWRB財団/EMMA蔵
『ピアット・ディ・タピオ』1970年 ガラス TWRB財団/EMMA
展示風景より:『ピアット・ディ・タピオ』1970年 ガラス TWRB財団/EMMA蔵

 そして、セラミック・アーティストの妻ルート・ブリュックが、夫タピオ・ヴィルカラを表したとされるユーモラスであたたかい造形作品『ライオンに化けたロバ』も。

展示風景より:ルート・ブリュック『ライオンに化けたロバ』1957年 陶
展示風景より:ルート・ブリュック『ライオンに化けたロバ』1957年 陶 個人蔵

タピオ・ヴィルカラ(右)とルート・ブリュック (c) Maaria Wirkkala. Tapio Wirkkala Rut Bryk Foundation
タピオ・ヴィルカラ(右)とルート・ブリュック (c) Maaria Wirkkala. Tapio Wirkkala Rut Bryk Foundation Collection / EMMA – Espoo Museum of Modern Art (c) KUVASTO, Helsinki & JASPAR, Tokyo, 2024 C4780

 岡本学芸員は「タピオは見た目とは違い、非常に繊細な人だった。だからこそタピオにはラップランドでの静かな時間が大切だったのではないか」と分析し、「今展では1つの製品がどのようにしてできたのか、その過程を見ることができる。タピオはフィンランドの自然をモチーフに取り入れながら、シンプルだけど心に響く美しいデザインを生み出してきた。そこは日本人にも通じるところがあるのではないか。作品だけでなく、タピオの人間としての魅力や生き方を感じてもらえたら」と締めくくった。

市立伊丹ミュージアム
市立伊丹ミュージアム
LINEで送る

関連記事