兵庫県警、地元の金融機関とラジオ局がタッグ 特殊詐欺被害の撲滅へ ラジオCMで注意呼びかけ | ラジトピ ラジオ関西トピックス

兵庫県警、地元の金融機関とラジオ局がタッグ 特殊詐欺被害の撲滅へ ラジオCMで注意呼びかけ

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 兵庫県内で特殊詐欺の被害が深刻化している状況を受けて、兵庫県警は地元金融機関などと連携し、被害防止に向けた啓発活動を強化している。

 県警によると、県内の特殊詐欺の認知件数と被害額はともに過去最多を更新し、全国でも上位に入る被害状況となった。都道府県別統計では、認知件数が全国ワースト6位、被害額はワースト7位に位置しており、兵庫県が特殊詐欺の多発地域であることが浮き彫りになっている。

みなと銀行に設置された特殊詐欺防止を啓発する3Dポップアート
みなと銀行に設置された特殊詐欺防止を啓発する3Dポップアート

 被害の手口も多様化。代表的な「オレオレ詐欺」や、自治体や金融機関を装う「還付金詐欺」に加え、近年はSNSを利用した「投資詐欺」や恋愛感情を利用した「ロマンス詐欺」など、1件あたりの被害額が大きい手口も目立つ。かつては高齢者が主なターゲットだったが、若年層にまで被害が拡大している点が特徴だという。ネットバンキングやキャッシュカードを狙った詐欺も増加し、誰もが被害に遭う可能性がある状況に、県警も危機感を募らせる。

 こうした中、特殊詐欺被害撲滅のため、兵庫県警、地元金融機関・みなと銀行と、兵庫県に本社を置くラジオ関西、Kiss FM KOBEがタッグを組み、8月の1か月間、ラジオにCMを放送し、注意を呼びかけている。

 今回のラジオCMは、実際に発生している詐欺の手口を題材にした4種類。「ニセ警察詐欺」編、「還付金詐欺」編、「SNS型投資・ロマンス詐欺」編、「キャッシュカード詐欺」編が制作され、日常生活の中で思わず耳に残るよう工夫されている。

ラジオCM収録の様子

 例えば、電話で警察官や銀行員を名乗る人物がキャッシュカードを回収しようとするケースや、SNS上での「必ず儲かる」といった投資勧誘は、現実に被害が報告されている典型的な手口。CMを通じて「もしかして、これって詐欺かも」と早期に気付いてもらうことが狙いだ。

 県内では、店頭やATMでの声かけ運動、防犯ポスター掲示など、関係機関と連携した取り組みも続けられている。

 被害を未然に防ぐには、行政・金融機関・地域住民が一体となった注意喚起が不可欠。特殊詐欺は、一人で判断すると被害に遭いやすいこともあり、県警は「電話やSNSのやり取りに少しでも不審を感じたら、家族や警察、金融機関に相談してほしい」と呼びかける。家族や友人と事前に「こんな詐欺がある」と話し合うだけでも、被害防止につながるという。

 特殊詐欺は、誰もが被害者になる可能性がある犯罪。身近な人のちょっとした気づきが、大切な家族や友人を守ることにつながる。この夏は、身の回りで起こり得る詐欺について話題にし、防犯意識を高める機会にしてみてはいかがだろうか。

ラジオパーソナリティーとしても活躍するクマガイタツロウらが、特殊詐欺被害防止を、ラジオCMを通して訴える

◆SNS型投資・ロマンス詐欺編

◆キャッシュカード詐欺編

◆ニセ警察詐欺編

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