FM三重のアナウンサー・代田和也さんと同社営業部の鴨林正人さんが、シンガーソングライターの川嶋あいさんがパーソナリティーを務めるラジオ番組『明日への扉〜いのちのラジオ+〜』(ラジオ関西)に出演。不登校の子どもたちに向けたメッセージや、番組への思いを語りました。

鴨林さんは中学生のとき、ラジオ番組『SCHOOL OF LOCK!』に夢中になり、「この番組を作りたい」と強く思ったのだそう。その夢を叶えるために東京の大学へ進学し、東京FMの社長宛てに毎週手紙を送り続けてアピール。その熱意が伝わったそうで、当時をこのように振り返りました。
「番組チームの方から、『うちの社長にえらい手紙送ってるらしいな(笑)』みたいな感じで連絡があって、在学中の4年間、『SCHOOL OF LOCK!』のスタッフになることができたんです」(鴨林さん)
しかし、大学で留年し、東京FMの内定を辞退。ショックから立ち直れず、「大学にも行かず、引きこもりのような状態」に。1年後、父親から「大学はいいから帰ってこい」と言われたことが転機となり、別の業界を経験したのちに再びラジオの世界に戻る決意を固めたそうです。
FM三重では、昨年から、不登校の子どもやその保護者に向けた生放送の特別番組を放送しています。
中学生のころに不登校の経験がある代田さんは、「不登校だったときにラジオに出会って、『この業界で働きたいな』と思った。それが原体験にあります」と語ります。
番組をはじめようと思ったきっかけについては、次のように話しました。
「夏休みの最後の日は、とてもつらい日なんです。『明日からまた学校に行かなきゃいけない』と苦しくなって、命を絶ってしまう子もいて……。そういう子たちの心を軽くできるような企画ができたらいいなと思いました」(代田さん)
番組スタート後、鴨林さんが「これはいい番組ですよ」と後押ししたことで多くの反響が集まったといいます。
「リスナーの方から多くのメッセージをいただき、『やって良かったな』と思える番組になりました」と、代田さん。続けて、「ラジオは、人の声を介して情報やメッセージを届けることができる。声のあたたかさがじんわり伝わって、『1人じゃない』という安心感がある」と語りました。
さらに、番組に込めた思いについて、代田さんはこう話します。
「不登校になる理由も人それぞれで、悩みの内容も十人十色です。私自身も学校に行けない時期がありましたが、そこでラジオに出会い夢を持って歩んでいくことで、なんとか乗り越えられた。いま悩んでいることも、ずっと続くわけではありません。時間が経てば少しずつ解決していくこともありますし、次の目標を見つけて歩いていけば人生は何とかなるものです。そんなメッセージを届けられたらうれしいですね」(代田さん)





