ドラァグクイーンのサマンサ・アナンサとネオ昭和アーティストの阪田マリンが木曜日にパーソナリティーを務める番組『Clip』(ラジオ関西、月-木午後1時~)。「ここが変だよ、うちのまち」というメールテーマで、地元で変だと感じるポイントを募集した。
栃木県足利市に住むリスナーから寄せられたのは、「私のまちでは、焼きそばに必ずポテトを入れます。それが当たり前だと思っていたのですが、じつは変らしいので驚きました」というメール。
「ジャンクフード同士」と驚くマリンに対し、サマンサは「どんな味か興味深い」と興味津々だった。
どうやら、大正時代初期の栃木県南部ではジャガイモがよく食べられていて、なかでも、長ネギとジャガイモをしょうゆで炒めたものが子どものおやつとして食べられていたそうだ。その後、地元のソース会社がソースをかけたところ好評だったため、ソースで食べるのが主流となった。
戦後にポテト入りの焼きそばが誕生し、いまでは、足利市内にはポテト入り焼きそばを提供する店が数多く存在しているという。
ほかに、「私の住む大阪府茨木市のJR茨木駅周辺の住所は『駅前一丁目』や『駅前二丁目』です」というメールが寄せられた。そのため、駅周辺に住む人が「駅前」というと住所のことになるのだとか。
地元ではこれが当たり前だったため、リスナーは中学生になるまで、ほかの地域では人によって「駅前」の感覚が異なるということを知らなかったという。
このエピソードに、パーソナリティーの2人は驚きの表情を浮かべていた。
さらに2人が驚いたのは、自由な暮らしぶりが目立つメール。なんと、かつてアパートに住んでいたころは自宅の鍵をかけず、夏場には戸も開けっぱなしにしていたのだという。そのため、近所の人が勝手に入ってきて休憩をしたり、飼い猫が入ってきて昼寝したりする光景が当たり前だったそう。
これには、マリンは思わず「理解が追いつかない」とリアクション。サマンサが「たとえば、庭とかに出ていて部屋に戻ると人がいて、『ちょっと休憩させてもろてんねん』ってことよ」と具体的に想像しながら説明すると、マリンは目を大きく見開きながら「こわい!」とコメントしていた。
兵庫県相生市が地元のリスナーからは、「7時、8時、正午、13時、17時、18時、19時、19時30分にサイレンがなる」というメールが寄せられた。ごく当たり前の風景であることから、たまに地元に帰るとサイレンが懐かしく感じるほどだという。
これを受けてサマンサは、「以前住んでいた岸和田では『大阪はひったくりのまちですぅ』というアナウンスが流れていた」と振り返り、「(自転車の)前かごに注意を促す感じ。ひったくりする人を注意するわけではなく、『自衛してくださいね』という勢いやった」と笑っていた。
(文=バンク北川 / 放送作家)
※ラジオ関西『Clip木曜日』2025年8月14日放送回より





