今回の共同制作は、演劇、現代音楽、現代美術を融合させた新しい総合芸術のジャンルを生み出す試みでもある。両者の対話は常に創造的で、互いのアイデアを尊重し合いながら、未知の芸術表現を探求。興味深いのは、作品の着想が「宇宙に音がない」という単純な気づきから生まれたことだ。
平田さんがこの点に注目したことで、台本と音楽の創作が大きく進展。実験的で挑戦的な姿勢が、新しい芸術表現を生み出す原動力となっている。
オンラインの稽古を経て、両者とも「手ごたえを感じる」とコメント。
「確実に言えるのは、誰も見たことのないものをお見せできるということ。大阪・関西万博以上に『宇宙』を感じてもらえると思いますよ」(平田さん)
9月12日(金)から15日(月)までの期間、城崎国際アートセンターで上演される本作は、すでにチケット完売間近。芸術愛好家だけでなく、多くの人々の注目を集めている。
本作は豊岡演劇祭で上演されたのち、瀬戸内国際芸術祭、水戸国際音楽祭でも上演予定。ふたりの挑戦は、音楽、演劇、美術の境界を超え、新しい芸術の可能性を示唆しているといえるのではないだろうか。
まったく新しい芸術体験が、『豊岡演劇祭2025』で幕を開ける――。
※ラジオ関西『平田オリザの舞台は但馬』2025年9月11日放送回より
○豊岡演劇祭2025『シアターオペラ その星には音がない―時計仕掛けの宇宙-』
【公式ホームページ】
※各日当日券あり(若干数)
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『平田オリザの舞台は但馬』
放送日時:毎週木曜日 12:30~12:54
放送局:ラジオ関西(AM 558khz / FM 91.1mhz)
パーソナリティー:平田オリザ、田名部真理
メール:oriza@jocr.jp
『ラジコ』では放送後1週間はタイムフリーでの聴取が可能。番組では、平田オリザさんが、ともにパーソナリティーを務める田名部真理さんと、これまでの自身の話しや演劇界への思い、移住拠点となっている兵庫・豊岡、但馬地域について、トークを進めていく。





